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「この部屋は温度管理していて裸でも問題ないようにしているし、窓はマジックミラーだから見られる心配もない。トイレと風呂はそこの壁を引いた場所にあるから。あ、ドアは外から鍵がかかるようになっていて中からは開けることはできないし、窓も開けることはできないから逃げようなんて考えないことだな。大丈夫、飯はちゃんと持ってきてやるから」 俺の切れた額に薬を塗りながら、淡々と話す速水を呆然と見つめた。 …え…それって…裸でここに住めってこと…? 「…ちょ…まっ…お…俺…家に帰…」 「家に帰っても、誰もいないんだろ。だったら、ここに住んでも変わらないじゃないか」 ……え…。 どうして…。 「お前の両親、お互い別のパートナーと一緒に住んで、あの家に住んでいるのはお前だけなんだろ?」 …どうして、それを速水が知っているんだ…? 知っているのは、1人だけなのに…。 他の人達は知らない。 俺が家族のことを話した人は1人だけ…。 『…変態』 あの時、聞いた言葉が蘇り、俺は首を左右に振る。 …あれは何かの間違いだ…彼じゃない…。

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