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-そして、俺はその部屋から逃げることを諦めた…速水からも。 抵抗しなければ、速水は優しかった。 あんなに叩かれたり、殴られたことが嘘のように。 きっと今まで以上に、あれやらこれやら奉仕しろと言われるだろうと悲壮な覚悟をしていた俺に速水は何も言わなかった。 それどころか、反対に色々と奉仕してくれ、行為が終わった後、動けないでいる俺の代わりに後始末までしてくれる。 行為の最中も、速水は優しい。 それこそ、本当に愛されていると勘違いする程に。 だが内股に付けられた焼き印を見る度に、俺は速水のペット…いや、家畜でしかないんだと確認する。 俺の内股には速水の名前、“馨”という文字が、はっきりと読み取れる。 あの日、泣いて嫌がる俺に速水は何の躊躇いもなく、真っ赤に燃えた焼き印を俺の内股に押し付けた。 まるで家畜に焼き印を押すように。 だから。 勘違いをしてはいけない。 速水にとって、俺はただの暇潰しの相手。 新しい相手が見付かれば、俺は不要になる。 早く、見付かればいい。 早く…。

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