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第6話本当はこっち向き?
指を中ほどまで挿れて、俺がされると気持ち良くなれる所をグリッと押した瞬間、
「アァッ! ……ちょっ、ちょっと待って……今、すごいビリッて……」
「え? ココ?」
「やっ、アッ、こらぁ……っ! 待てって言ってるだろぉッ?!」
確かめるために押しながらグリグリと円を描くように刺激すると、隆幸さんが涙目になりながら、駄々っ子みたいに首を振り回す。いつも大人の余裕を無くさないような人なのに、そんな素振りを見せられるとギャップにときめいてしまう。
「良かった……隆幸さんの反応が良いみたいで。これなら初めてでも気持ち良くなれるかも」
「は、ァ……っ、ど、いうことだ……?」
「ココが性感帯ってこと。俺、最初のほうはそんなに良いとは思わなかったけど、回数重ねたらイイって思えるようになったけど……隆幸さん、最初から感じちゃって……たまんないなあ」
「か、感じ? ンぁ……、だから、待てってぇ……ッ、最初はもっと痛いか、苦しいものだとばかり思ってたから……あァっ、アッ、んン――」
さらに指で掻き回しながら耳や首筋を甘く噛んでいくと、隆幸さんの声がますます緩んで甘くなっていく。指を二本、三本と増やして十分に解し終えた頃には、声どころか目も口も蕩けて、上気した肌が俺に早くきてと強請っているようにすら見えてしまった。
抵抗というか、軽い反発と戸惑いがあったのは最初だけ。俺の下で隆幸さんはぐったりしながら、指の動きに合わせて小さく喘ぐばかりになっていた。
「ぁ……は……ぁっ……ァ……」
「大丈夫? 気持ち良くなってきた?」
俺が耳元で囁くと、隆幸さんがビクッと肩をすくめる。
「わ、からない……アツくて、ボーッとする……なか、ウズウズして……ぁ……」
「辛いならここで止めるけど……」
もう俺のものを挿れてしまいたかったけれど、敢えて指を全部引き抜いて隆幸さんの中を空にする。
ここまできたら、もう体が行き着くところまで行かないと気が済まなくなってるハズ。俺の時がそうだったから。
EDだから仕方がなく、じゃない。隆幸さん自身が心から俺を欲しいと望んで受け入れて欲しかった。
だからどうか、貴方の口から――。
密かに期待しながら様子を伺っていると、隆幸さんは目を潤ませ、唇を震わせながら告げた。
「つ、つらく、ないから……修吾の、ほしい……」
おずおずと隆幸さんが自分の割れ目へ手を運び、ささやかながら指で双丘を開いた。
……そんなこと、俺ですらしたことなかったのに。
この人、本当はこっちのほうが向いていたんだと確信しつつ、俺は隆幸さんの脚の間に体を割り入れた。
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