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第5話

「あっぁ…せんせぇ…もう、ひぃあぁぁ」 「千春、声ちょっと抑えて。一葉(いちは)君が起きちゃうでしょ?」 両足を抱えられシンクの上に持ち上げられた千春は、正面から男のものを咥え込まされていた。 何かを尻の孔に挿入されるなんて初めてだし、ましてや男性器を…なんて生まれて初めてだった。 しかも中村のは爽やかな顔に似合わずかなりの大きさを誇っていた。 つまり巨根だ。 千春はそれを飲み込むだけで精一杯だった。 それなのに、彼は全くの手加減なしにガツガツと腰をぶつけてくるものだからたまったものじゃない。 これが若さというやつなのだろうか。 それとも彼の性欲の強さなのか。 どっちにしろ壊れると思った。 尻が、確実に。 「上手ですよ、千春」 中村はうっそりと笑うと、媚肉を抉るように突き上げてきた。 腹を突き破って出てくるんじゃないかという危惧に襲われて、千春は声にならない悲鳴をあげる。 「ここに俺のが這入ってるの、わかりますか?」 ヒクヒクと震える千春を覗き込みながら、中村が訊ねてくる。 その顔はひどく嬉しそうだ。 胸が引き絞られるようなわけのわからない感情が千春を襲う。 それと連動するように媚肉がきゅうきゅうと中村を締め上げた。 中を満たす男の形をより強くハッキリと感じてしまい、千春はまたひん、と泣く。 「ぁ…先生、ので…」 「うん?」 「先生の、で…お腹が…っいっぱいです…っうぅ」 千春は必死になって状況を訴えた。 せめてもう少しペースを落としてほしい、という意味合いでだ。 しかし、中村はまるで雷にでも撃たれたかのようなキョトンとした表情になると、すぐに苦笑いを浮かべた。 「…ほんと、天然だなっ…」 「え…あ、え?!」 ずっぷりと埋められた中村の立派なものがググッと更に質量を増す。 なんで…!と思った瞬間、膝裏から手を入れられ両足を抱え上げられた。 シンクから浮き上がった自分の身体と中村の逞しい腕力に驚く。 「初めてだから手加減しようと思ってたのに…千春のせいだよ?」 手加減…今までのは手加減されていたというのか。 愕然としていると、千春を支えていた腕の力が緩められる。 自重で沈みこむ千春の身体を、下から中村の凶器が容赦なく串刺しにしてきた。 「ひ…ぃいいっ…う…あああぁぁ…」 凄まじい衝撃に目の前が真っ白になる。 千春の最奥の場所に中村の凶器の先端がゴリゴリと当たっているのだ。 息ができない、苦しい。 内臓が押し上げられているような感覚に千春は目を剥いた。 その上、中村は小刻みに腰を揺らしながらその先端で弱い場所をグリグリと抉ってくるものだから一溜まりもない。 「あぁ…だめ…先生、何か、なんか…おかしい…ですっ」 今まで感じた事のない何かが千春を飲み込もうと襲ってくる。 未知の感覚に怯え、千春は必死に中村にしがみついた。 「初めてで中でイけるとかお利口。いいよ、イくとこ見せて」 中村は止めるどころかますます激しく揺さぶってきた。 ズレていた眼鏡がどこかに落ちる気配がしたが、もはやそんなものに構っていられるほどの余裕はない。 くる、何かが。 とてつもない何かが。 千春は、惑乱しながら中村に訴えた。 「は、くる、先生、くる、やだ…っ、あ、あ、あ、ひあぁぁぁぁあっ」 恐怖と快楽と困惑と。 色んなものが綯い交ぜになった大きな悦楽の波に飲み込まれて、千春は絶頂に達した。 同時に、中村が身体をびくんと震わせながら低く呻く。 戦慄く媚肉が温かい何かでしっとりと濡らされるのを感じながら、千春は意識を失ったのだった。 いつの間にかソファーに寝かされていたらしい。 一葉と中村が遊んでいる賑やかな声で目が覚めた。 「あ、パパ起きた」 「本当だ。あ、千春さんお茶飲みます?」 まるで初対面とは思えないごくごく自然な流れで、グラスに入ったお茶が手渡される。 一瞬、さっきのは夢かと思った。 しかしお茶を渡される間際、中村にさりげなく唇を奪われたため、アレは間違いなく現実に起こった事なんだと思い知らされる。 まぁ、目覚めた瞬間から感じていた尻に残る凄まじい違和感のおかげで、半分諦めてはいたのだが。 「一葉君のお家はいいなぁ。先生いつも一人だから寂しいんだよね。これから毎日一葉君のお家にしたいなぁ」 中村が一葉にそんな事を言っているのが聞こえてきて、思わず口に含んでいたお茶を吹き出しそうになった。 「本当?!じゃあ先生がパパになって、パパがママになればいいね!」 一葉の返したとんでもない言葉に、千春は今度こそ盛大にお茶を吹き出す。 「あ〜〜もう、パパ汚い」 一葉に白い目で見られながら、ゴホゴホと咳き込む。 そんな千春の背中を中村が大丈夫ですか?と笑いながらさすってきた。 「はは…本当、かわいすぎてたまんないな」 表面上笑ってはいるものの、千春を見下ろすその眼差しはまるでハンターそのものだ。 「これからもよろしくお願いしますね。千春さん」 意味深長な中村の言葉に千春は苦笑いを浮かべるしかない。 「ははは…」 こうして、無事に?古谷家の家庭訪問は終了した。 しかし、千春の前途多難なドキドキの新生活はまだ始まったばかりなのである。 end.

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