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07.

 背中が熱い、まだエンジンの熱が冷めていないせいだ。少しづづ温度を下げる、鉄の心臓。そして熱を上げる俺の心臓。   スタートフラッグの宵の明星の煌めきを待つあいだ、アイドリングをする俺を奴が点検する。  カウントダウンまであと少し。

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