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第210話 恋人アプリやってみました49p

『わたくしの大学時代の恋人との旅行の話が@あま様のお役に立ったのなら良かったです。  自分で言うのも何ですが、わたくしたち二人は本当に良いカップルで御座いました。  別れたことは、やっぱり、わたくしにとっても悲しいことで、でも、わたくし自身が決断したことで御座います。  別れた悲しみはありますが、わたくしの中で、彼と付き合ったことは、本当に良い思い出になっております。  @あま様が、恋人様とのご旅行について前向きに考えられたこと、嬉しく思います。  良い旅に致しましようね。  わたくしも応援致します。  恋がしてみたい、と言う@あま様のお気持ちを聞いて、わたくし、感動致しました。  わたくしなどの話を聞いて、そのように思って下さるなんて、カスタマーセンター担当冥利に尽きます。  有難う御座います。  恋人様と向き合って恋がしたいという@あま様のお言葉、素敵だと思います。  @あま様ならきっと出来ますよ。  ご自身のお気持ちも、きっと直ぐにはっきりとわかるはず。  わたくしは、@あま様は恋人様を愛されてらっしゃると思いますが、どうか、そのお気持ちをご自身で感じてみて欲しいです。  恋人様のお気持ちも、@あま様ならきっと掴めます。  不安は捨てて、恋人様を信じることが出来れば、きっと。  @あま様に、恋人様を信じられる瞬間は必ず訪れますから大丈夫。  まずは自分を信じて下さい。  わたくしは@あま様を信じておりますよ。  だから、大丈夫です。  どうか、安心して下さいね。  @あま様は恋がしてみたい、と申しますが、わたくしは、@あま様はすでに素敵な恋をしている、と思いますよ。  羨ましいくらいの恋を。』  天谷を信じるという赤式の言葉が、天谷には心強く感じた。 (俺も、もしかしたら、恋が出来るかも知れないんだ。何か、嬉しい。すでに恋してる……かどうかは、何だか自覚が持てないんだけど)  何だか温かい気持。  その気持ちのままに、天谷はメールの続きを読む。 『恋人様から、電話での、行ってらっしゃいのキスのおねだりがあったのですね。実に微笑ましいです。  恋人様は冗談半分、本気半分、というところでしょうか。  @あま様は、そのおねだりを、お断りされたことを気にしていらっしゃるのですね。  これは、深く悩まなくても大丈夫だと思います。  けれども、もしも、応えてあげていたのなら、恋人様のテンションは上がったものかと思われますので、次におねだりがあった時には、して差し上げるのも良いかと思います。  勿論、無理にとは申しませんが。  今回のことで、関係が悪くなることは無いと思われますので、ご安心下さいませ。』  赤式の言葉に、天谷はほっと胸をなでおろす。 (良かった。関係が悪くなることは無いって言ってる。でも、冗談半分、本気半分か。応えてあげたらテンション上がったって……そういうもん? 次に言われたらやった方が良いって……うっ、恥ずかしいな)  

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