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最終話*筋肉質な肉体*
思わずゴクリと息を飲みこんだ。タンクトップから覗く隆起した筋肉が見える。血管が浮き出て身体中を血走っていた。
たくましい二の腕を掴みたくなり握れば、くすぐったそうに東雲が笑う。
「漢らしい?」
「鍛えてもここまでならないのでうらやましいです」
パンパンに硬く膨れ上がった腕に、衛は憧れから興奮していく。衛自身が勃ち上がっても、体格差が2倍あれば肉棒の大きさも2倍あった。そして、ハーフパンツで隠れてはいるが存在感は大きい。
東雲によって勢いよくスウェットを脱がされた。東雲の太い指にローションが加わり、衛の蕾に挿入され少しずつ未開通の穴を広げられていく。
口を小さく開けて喘ぎ、初めての感触をなかが感じていた。とろけたなかに東雲の熱が当てられる。
東雲の太い太ももに足を絡みつけ、手は腰を掴む。大きく足を広げて東雲を迎え入れた。正しい男同士のやり方は知らないが、傷ついた東雲を受け入れようと本能的に動いている。
東雲が勢いよく抽送し始め、衛は手を三角筋が盛り上がった肩に移動させた。東雲は衛に体重をかけないように片手で自身の体重を支え、パンパンと身体がぶつかりあい、吐精した。
「んっ……」
衛は東雲の両頬を手で覆い優しくキスをする。
「あのっ、もし僕が転勤になって、あとに誰か入ってきてもルームシェアしよっていいますか?」
「新見ちゃん、もしかして妬いてくれてる?」
「あ、ちがっ……いや違くはないです。でも、僕は真剣なので真面目に答えてください」
「わかってる」
「ど、どうなんで「しないよ。後にも先にも新見ちゃんだけ」
「えっ?」
「なあに、ブサイクな顔してんのさ」
東雲は衛の頬を掴み、むにむにと動かす。衛のやわらかいほっぺはよく伸びた。
「いひゃいです」
東雲の力加減のなさに衛は涙目になってきたところで、東雲は手を離す。
「あ、ごめん。やりすぎた」
「理由は? 理由を教えてください!」
まだ頬が痛むのか衛はほっぺをさすりながら聞いた。
「だって、洗面所をビチョビチョにしないし、作ってくれるご飯おいしーし。他のと暮らしたら不満しかねーじゃん」
「それって、家事できる人なら誰でもいいんじゃありませんか? 納得できません。他の答えを希望します」
「あーもう、めんどくせえな」
東雲は衛の肩を抱いて引き寄せる。グンと近くなった距離に衛の心臓の音が速くなった。
「新見ちゃんのことが好き。これで満足?」
「そんな適当な言い方嫌です」
衛は顔を赤くしたがここで折れてはダメだ、と強く言い聞かせて東雲の次の手を待った。
「ふむっ……」
突然、東雲が衛にキスをした。流されまいと衛は必死に唇を閉じて抵抗するが、東雲の舌がねじ込まれる。
「あふっ……」
体力がある2人はこれから第2戦を始める。まだまだ2人の初夜は終わりそうになかった。
完
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