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第2話

大勢で見送るのはこの町の風習のようなもの。 数時間に一本しかない電車に乗り込み皆に別れを告げる。 ごめんなさい…俺はもうここへは帰れない… 人もまばらな車内の古びた椅子に腰かける。 止め処無く溢れる涙。 ごめんなさい…ごめんなさい… 何度も乗り換えをして目的地へ降り立つ。 迎えてくれたのは鉄の森。 その頃にはもう涙は止まってただ前を見据えて歩き出した 流石に鉄の森の中心で生きるのは何となく息苦しくて緑の多い公園の近くの小さなアパートを選んだ。 部屋に向かう前に小さな子供たちの声が響く公園へ立ち寄る。 ベンチに腰かけると爽やかな風が髪を掬った 俺には眩しすぎる光景が目の前にある 小さな子供をつれた家族連れ。手を引く父の姿。俺には一生縁の無い姿… 込み上げてくる思いを必死に堪える 「どうかしましたか?」

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