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その後

あれから15年の月日が流れた… 世の中はどんどん便利になって快適になった。 仕事は相変わらず順調でパートナーとも仲良くやっている。 初めて出会ったあの小さなボロアパートからは引っ越して今は郊外の一軒家に二人仲良く暮らしている 「おはよう。峻くん」 「おはよ。巳露さん。体平気?」 「大丈夫だよ。でももう若くないね。体ギシギシ言ってる」 「俺も…でも…相変わらず巳露さんの体は美味しい」 「もう…」 「可愛い…」 「おっさんに言う言葉じゃないよ」 「いいんです。いつものカッコいい巳露さんはみんな知ってるけど俺の下で啼く可愛い巳露さんは今は俺だけのでしょ?」 「…ねぇ。峻くん」 「ん?」 「浮気してもいいんだよ?」 「は?」 「初めて付き合ったの俺だからよく見えてるだけで他に運命の人いるかもしれないよ?」 「それ…本気で言ってます?浮気したいの?俺じゃ不満?」 「不満なんかない!けど…俺…もう若くないし…若い子の方がいいんじゃないかなって…思って」 「…そう…わかった…」 「…峻くん…」 「出掛けてくる…」 「…いってらっしゃい…」 何だか凄く腹が立って部屋を出た 俺は確かに巳露さんしか愛したことはない… 多くの人から誘われたこともあるし巳露さんもまた然りだけれど俺には巳露さんただ一人でいい。 都会に出て街を歩くと同じような人が以外に多くいることに驚いたものだ。俺のこれはおかしくないんだって安心した 俺は自分がゲイだと言うことを知られたくなくてこっちに出てきた。俺はあれから仕事を理由にして一度も実家には帰っていない。 巳露さんは若い頃に家族に知られていて社会人になってからは縁を切られたようだ。 というのも巳露さん実は良家の子息で。そんな家に置いておけないと勘当されたそうだ。 今は弟さんがそこを守っているそうだ 勢いで家を出たものの行く宛があるわけではない。でも今は一人になりたい。 あんなこと言われて…悔しかった…悲しかった…俺じゃだめなんだって思った。 俺は…こんなにも愛しているのに…

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