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その後 第2話

いつまでもこうしているわけにはいかない…そう思うのだけれど… 「…帰りたくないな…」 「あ!!連堂さーん!!」 不意に呼ばれて振り返ると会社の部下がいた 「休みの日に会えるなんて!運命ですね」 困っている人一人目はこいつ。入社してすぐからずっと声をかけてくる。何度断ってもだめだ 「恋人さんと何かありましたか?」 「…お前に関係ないだろ」 「あります!ずっと言ってるじゃないですかぁ。俺にしてって」 「…あのさ。虚しくなんない?」 「えっ?えっ?なに?心配してくれてるんすか?だったら俺とせめてOne Nightでもぉ!」 「断る」 「えぇ!!なんでぇ?俺それなりにうまいっすよ」 「そういう問題じゃねぇ」 「だってさ年上の恋人でしょ?もう体力的にきつくない?連堂さん激しそうだし」 「どんな妄想だ。離せ。寄るな」 「…じゃあさご飯一緒しましょ?せめてそれだけでも。ね?」 「断る」 「えぇ!!いいでしょ?ねぇねぇ」 周りに人が集まってきた。それはそうだろう。こいつ顔はその辺の俳優よりも綺麗なんだから。スタイルもいいし。そんな男がぱっとしない男に腕を絡ませながらベタベタしてるんだからまぁ気になるだろう。これ以上注目をあびたくなくて仕方なく飯に付き合うことにした 「わかったから!離せ」 「やったぁ」 そのまま近くのファミレスに入る。休日の昼間にこの年の男二人っていう客はまぁ少ない。周りは家族連ればかりだ 「で?恋人さんとは?」 「…なぁ。お前さこれまで何人くらいと真剣に付き合った?」 「え?」 「普通みんなどんなもんなのかなぁって」 「まぁ人それぞれとは思いますけど真剣にっていうと…俺は…一人かな。後は…」 「遊びか?」 「真剣に恋をして…傷付いて…そしたら…なんかね。だったら好きだなぁって何となく感じられて一緒にいて居心地よかったら付き合ってやっぱ違ったらおしまいって感じすかね?でもね遊びではないんですよ。俺恋人いたらよそ見しないですし。恋愛ってそゆもんじゃないすか?」 「…俺は今の人しか知らない」 「そういう人の方が貴重じゃないすか?15年でしたっけ?」 「あぁ。俺は一日たりともあの人を嫌いだと思ったことはない。毎日好きなんだ」 「ん~?それもいいけどでも本当はほかにいるかもしんないですよ?」 「…」 「恋人さんに言われちゃいました?」 「まぁな。」 「そんで拗ねてんだ。かーわいー。でもね恋人さんのいうことも俺は理解できますよ」

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