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第12話

「嘘つき。さっきは生気をもらったら出て行くって言ったくせに」 「生気をもらわないと出て行けないと言っただけだ」  いけしゃあしゃあとプテロは言い、長い指がどこかを掠めた瞬間、びくんと全身が跳ねた。 「あっ?」  それが強烈な快感だと分かるまで、すこしかかった。  プテロがにやっと笑う。 「な、なに?」  うろたえる俺にプテロはキスをした。絡めた舌からじんと痺れる。  指先は的確にさっきの場所を捉えて何度も擦られた。  そのたびに息を止めるような快感が背筋を走って、俺は絶え間なく声を上げた。 「ああ、あっ、嫌だ、やっ…、ああっ」 「かわいいな、敏明」  足を抱えあげ綻んだそこを押し拡げて、開けてゆっくりとプテロの性器が入って来る。  その熱さにおののく。圧迫感で息が苦しい。  脅迫したわりに乱暴ではなかった。ゆっくり体を揺すって、俺の知らない場所を擦りたて快感を与え続ける。 「あ、あぅ、ああっ、いや…っ」 「敏明、かわいい」  うわごとのようにプテロが囁く。  鮮烈すぎる感覚に涙が溢れた。  それもプテロは舐めとった。 「ずっと待っていたのに、約束を忘れるなんてひどい男だ」  約束?   俺は何か約束したのか? 「だから離さない」  熱っぽく告げながら抜き差しを繰り返す。 「あ、あっ、そこ…っ、あぅ」  頭の中がとろりと溶けて、もうまともに考えられない。  熱く固い性器で奥を突かれ、ひたすら喘いだ。  甘い香りが強くなる。 「気持ちいいだろ? 俺は敏明を大事にするぞ」 「ひっ、あっ」 「ほら、受け取れ」  プテロがどくんと弾けるのを感じた。  びりびりと背筋が震えて、頭の中が白くなるほどの快感に俺は意識を飛ばした。

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