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第6話 愛情たっぷり!

タァリは、与えられる快感に困惑し半ば考えることを諦めていた。 よく分からないけど頭が痺れるほど気持ちよくて、体が火照り、目の前のたくましい体に纏わりつきたいような不思議な感覚だ。 体の変化に気づいたのは、イリヤが背中に指を走らせたときだった。 くすぐったいのにもっと欲しい。震えるような快感に溺れていると、タァリのソレが硬くなっていく。 「あっんっ、もっ、だめっ」 「何がだめなんだ?」 「な、なんでもないですっ」 なんでもないはずはない。 下半身を覆うタァリの両手を優しく掴むとイリヤは、手のひらに口づけをした。 指へ向かい舌の先端を尖らせ舐めあげていくと、タァリの体に力が入る。指の間から先端へ、手のひらから手首へと舌を這わせ、イリヤは愛撫を続けた。 自分の唾液に濡れる小さな手を左手で包み、イリヤはタァリのズボンに手を這わせた。 自由なタァリの右手が慌てて止めに入ってくる。 「あぅ、だ、だめっ、んっ、やぁんっ」 ズボンの前で結ばれた紐を解き、開いた隙間から手を滑らせる。 硬くなったタァリのソレは先走りでぬるぬると濡れていた。 塗り込むように亀頭をなでていくと、目の前の唇から子猫のような喘ぎ声が響き出す。 今日雇ったばかりの、しかも同じ部屋で生活をすることになった幼い同居人に一体何をしているのだと、自分の理性が咎めだした。 だが、暴走し始めたイリヤの欲情を止められるものなど、ここには存在しなかった。 「んぁぁっ、な、にっ、これっ。ひゃぁ、でちゃうっ」 腕の中で戸惑いの言葉を紡ぐ子猫に、理性の壁がガラガラと崩れる音が聞こえる。 「タァリ、怖いか?」 「こ、こわくないっ。でも、わかんないっ」 「大丈夫だ、タァリ。俺がいる」 「やっこすったらでちゃうっ」 雷で怯え泣いていた少年は、与えられる快感でぐずぐずと涙を流し始めた。 上下にゆっくりと逞しい指が行き来するたびに、タァリの腰が揺れる。 幼さの残る柔らかい体に、無理やり自分を押し込み、体力がなくなるまで貫けたらどれだけ気持ちが良いだろうとイリヤは微笑んだ。 それでも、目の前の少年は初心すぎる。 何も知らない純粋なこの子に、自分の凶暴な欲をぶちまけてしまうようなことはしたくない。 ――ゆっくりだ お菓子作りもそうだ。時間を掛け、大切に作った生地は愛情を注いだ分美味しく出来上がる。 「ひゃぁ、あっあっ」 「タァリ、イクのか?」 「んっんっなんかくるぅ!」 「いい子だ。イケっ」 「あぁんっ、んーーーーーー!」

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