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第10話

「りあ……む……?」  掠れた声とともにあずま君は目を覚ました。あれから個室から自室に移動し、互いの身体を貪った。疲れ果ててベッドで眠っていた彼に優しく微笑む。 「ごめんね、ちょっとやりすぎちゃったね」  まだぼんやりとした彼の頭を撫でて、額にキスをした。  ぼーっとしたあずま君も可愛いな。 「あずま君、これからは毎日、僕に生気を頂戴ね」 「まい……にち……?」  あずま君が不思議そうに身じろぐと重たい鎖の音が鳴った。彼は訳がわからぬという表情でその鎖を手探りで探し、それが自分の首輪に繋がっていることを悟った。 「なんだ……これ……」 「あずま君、何でもしてくれるんでしょ?」  僕の部屋に随分前から準備されていた首輪と鎖は、ぴかぴかに光っている。そこに繋がれる人が現れるのを思いながら、僕が毎日磨いていたものだ。  ようやくそれに似合う彼が現れたことに僕は心から喜んだ。  これからは彼をここで飼い、生気を分けてもらうのだから。 「今日からよろしくね、あずま君」  表情を失ったあずま君に僕は改めて満面の笑顔で挨拶した。  完

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