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第1話

君の指が肌をたどる。 熱が身体の奥にたまる。 ぎゅうって、抱きついてこらえるけど、あちこちに与えられる刺激でどんどん大きくなる。 逃がしたい。 でも、そのままがいい。 与えられる刺激は、君の恋情。 「……っく、ぅ……」 「気持ちい? 智弘…? ね、教えてよ」 「…もち……ぃ」 聞かないで。 答えられない。 あられもない声が出てしまう。 声を殺すために顔に当てていた枕を投げ捨てて、君の中心に手を伸ばす。 熱い塊。 「こら。いたずらしないの」 君は笑っているけど、ギラギラしてる。 両手をベッドに押さえつけて、唇に喰らいつかれた。 ああ。 ダメ、破裂しちゃう。 身体が揺れる。 恥ずかしい。 でも、この揺れに任せていたら、気持ちいい。 内側から押し出される。 「あっあ、ああっあああああ!」 君の動きに逆らって、ガクガクと腰を揺らす。 やだ。 壊れちゃう。 「まだ、指も挿れてないのに、イったの?」 やーらしい。 君の声が耳元でして、くちゅりと音が鳴る。 耳の中を舐められてる。 「や、だ……やだ、やだ、ダメ……あ…かおる…」 「ダメじゃない。イイんだよ」 「い、い……」 「そう。気持ちいね……」 手は離されて自由になっていたけれど、シーツを握るので精一杯。 君は舌で、唇で、歯で、あちこちを刺激する。 片手で中心をあやして、もう片方の手で中を探る。 「はうっ……ん、ん~あ、や、かお、かおるっああ……」 「かーわい……もっと啼いて……」 肉食獣が獲物を嬲るように、楽しそうに君が言う。 夜はまだこれからだよ、もっと楽しませてくれなくちゃと、君が笑う。 初めてではない、君との夜。 けれど、大切な。 「ね、これ、初夜だよね。心ゆくまで、智弘を食べさせてね」 いいよ。 君だからいいよ。 骨まで残さず、食らいつくしてください。

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