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1話
あれ・・・?
ここは一体
一面に広がるのは、真っ白な空間
何処見ても真っ白で、上下左右際限無く続いている
そして、足元は不思議な感覚で、浮いてる様な気すらする
何故俺がこんな所にいる?
こんな場所に来てしまった原因が分からず、さっきまでの出来事を必死に思い出す
確か俺、快晴で涼しい風が吹いてたから散歩してたんだ
そしたら交差点を横切ろうとした猫が居て、赤信号スピード無視なトラックが猫を轢きそうになってて・・・
そうだ、助けようとして俺が代わりに轢かれたんだった
それで気がついたらこんな所に・・・
「そうだ。御主が妾を助けて死んだのだ」
何処からか・・・いや、頭の中で声が響いた
誰だ
「妾は、そうだな・・・、御主等の世界で言う神・・・かの?」
「お前は」
目の前には、黒髪の猫目の餓鬼がいた
「餓鬼とは失礼な!これでも千年以上生きとるぞ」
マジかよ・・・って
「俺の思考読むなよ」
「そんなの無理だ。此処の空間にいる限り、御主の思考は我に筒抜けだ」
コイツ・・・
じゃあ、声に出さなくても良いって事か
何で俺は此処に居るんだ?死んだんじゃねえの?
「御主、横着するでない。・・・まあ良い。本来なら、御主は死ぬべき人間では無かった」
そしたらお前が死ぬだろ
「いや、妾の姿は思念体である。よって、人間には見る事が不可能なのだ。そして、触る事も然り。・・・・本来ならな」
は?て事は
「そうだ。お前は見えない触れない物を助けたと言う事になる。つまり、無駄死にだ」
俺は瞬きを2回した
え、でも、俺は見えてるけど?
「何故、御主が妾を目で捉えられ、触れられるのか・・・。妾にもサッパリ分からん」
無駄死に・・・
無駄死に・・・
無駄死に・・・
その四文字が頭で響く
「衝撃的過ぎて固まったか・・・」
え、て事は俺、どうなるわけ?
「それなんだが、御主は同性愛と言う物に偏見はあるか?」
同性愛?
いや別に無いが・・・
今までの恋愛人生を思い出す
「男女見境無く関係を持ってたのか・・・。やるな御主」
まあ、何方かと言えば割合的に男の方が多かったか?
「まぁ良い。そんな御主には、この世界とは別の世界に転生して貰う」
は?
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