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4話

「失礼します。ノア様」 「ん?」 俺は、書斎のデカい机で書類の整理等の仕事をしている そんな時、専属騎士兼世話係であるルイスが入って来た 執事?んなもん煩わしくて断ったわ。100歩譲って護衛騎士を許可したが、正直いらない気さえしてくる。しかし、流石に第2王子が何も付けて無いってのは世間的にマズいって事で、形だけの護衛騎士である ルイス・アルティア 薄い水色の髪に藍色の瞳 騎士で毎日外にいると言うのに日焼けを知らない白い肌 俺より数センチ低い身長 軍服着ている為分からないが、予想だとあんまり筋肉はないと思う 確か属性は水だった気がする 後は、俺と同い歳 18歳で護衛騎士を任されるって事は、それなりに腕が立つのだろう まだ、1ヶ月経つか経たないかぐらいなので、ルイスの事は未だ分かっていない 折角の専属護衛なのだから、此れから仲良くなって行きたいなと思う 「今日の御予定は如何でしょうか」 「んー、特に無いな。この書類の山の整理ぐらいか」 横目で書類のタワー2つを見て溜息を吐く 「そうですか。お飲み物は如何致しましょうか」 「そうだな・・。紅茶頼む」 「承知致しました」 この書類の山々をどうしたものか このまま地道にやってたら終わる気がしない・・・ しゃあない、チート使うか パチンと指を鳴らすと、俺の周辺の時間が止まった もう一回指を鳴らすと、書類とペンが浮かび上がる 意識を集中させ、印を押す書類・署名する書類を一気に区別し、ペンを動かした 印は、自身の体内の魔力を紋様にして押す。手を翳せば一気に書類に紋様が浮かび上がる やり終えた書類が自分から机の上に重なって行く 最後の一枚に署名をして、魔法を解いた 体感時間は数十分だが、実際掛かった時間は0秒である この物を浮かせる魔法は無属性で誰でも使用可能だが、意思を保たせて動かす、それも何種類もとなると、かなりの高度技術である。それをするのには、それなりに集中力も必要である なので、誰かが入って来て集中の妨げにならない様に空間を弄って時間を止めたのだ 空間を止める魔法も無属性ではあるが、上級魔法でそこらの人間には不可能だろう 「紅茶をお持ち致しました」 ノックが聞こえ、ルイスが入って来た 「おーサンキュ」 音が鳴らない様に置かれるカップ 「丁度仕事が終わったトコだ」 「え?」 ルイスは、机に積んでいる書類のタワーをガン見した そりゃそうか 先程迄大量にあった書類が、紅茶を入れてる数分で全て片付いているのだ 目を見開いて唖然するのも当然である 「ま、そうゆう事だ。書類を兄貴の所に持って行くのを手伝ってくれ」 何かを聞かれる前にルイに笑って言う 「はい」 俺はその山1つを両手で持った 魔法で浮かせれば良いのだが、中には重要書類も含まれている為、雑な事はしないでおく 慎重に書類を持ちながら、兄貴の部屋に向かった

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