152 / 152
初めてのお留守番~佐藤といっしょ~【23】
腰を掴んでいた手を背中側から前へと回して、ずっと勃起したままで放置されていた赤く腫れた乳首を人差し指と親指で摘み上げてくりくりと愛撫しはじめる。
「ふあっあっああんっ」
ずっとヒリヒリとして熱を持ち、痛いのにそれでも弄って欲しくて疼いていた乳首を捏ね回されて礼二の口から甘ったるい色を含んだ声が零れた。
親指と人差し指で摘み上げた乳首を引っ張って抓るとギチギチと佐藤の肉棒が礼二の肉壁にぎゅっと締め付けられる。
「ひぐっううっああああああっ!」
礼二がガクガクと下肢を震わせて切羽詰った声をあげるのを聞いて、肉棒を引きずり出して、重たい腰に鞭打って最後の力を振り絞って力いっぱい礼二が一番感じる場所目掛けて肉棒を突き入れて腰を打ち付ける。
「ひぎううっ! も…でちゃっ、あああっ!」
「はっ…いいですよ、このまま…イッて。 ちゃんとっ、イク時は、イクって…言って下さい、ね」
「は、あっうんっああっ!」
ガクガクと揺さぶられながらも礼二が返事をして頷いたのを見て乳首に爪を立てて引っ張って虐めてやる。
乳首を弄られながらハメられるのが礼二は好きらしい。
彼を初めて抱いた時に今と同じような事をして大げさな反応を返して喘ぎ咽び泣くいやらしい声と姿に視覚的に刺激を受けて礼二の体内の届く限りの一番奥深い場所で射精して、一滴残さず精液を吐き出して直腸内を白濁まみれにした。
突き入れながら礼二の乳首を引っ張ると肉筒の中が締まり、絡みついてまるで精液を搾り取ろうとするかのような動きをする。
きつく締め付けてくる肉壁を掻き分けるように腰を回しながら動かして突き上げて礼二が射精するように導いた。
「ひあ゛ああああっ! ひぐうううぅっ!!!」
礼二が顔中をぐしゃぐしゃにしてガクガクと震えながら打ち付けられるたびにピチピチと跳ねていた肉茎の先端から白濁を迸らせて中だけで絶頂を迎えた。
ソファーへと勢いよく吐き出された精液がお漏らしをしたような水溜りを点々と作りあげて布地へとじわじわと染み拡がっていく。
ビクビクと身体を小刻みに震わせながら涙と鼻水と唾液をだらしなく溢れさせて完全に気をやってしまった。
イッたばかりの余韻に浸って意識を飛ばしてまだ浮上してこない礼二の腰を再び抱え上げて数回貫いてから、ギリギリの頃合を見計らって肉棒をズルリと引き抜く。
「ぐっ、ううっ!」
肉棒の根元を右手で掴んで照準を合わせてそのまま礼二の白い背中めがけて白濁をぶちまける。
「……ふう」
腰を揺すり最後の一滴まで精液を出し切ってため息をつき、乱れた呼吸が落ち着くまでしばらくそのまま動かずにいた。
舌たらずでちゃんと言う事が出来ていなかった礼二の声に触発されるように自分も射精した。
甘ったるい高音の蕩けるような礼二のその声が聞ける事に至福を感じる。
きっと自分以外に世界中の誰一人として、礼二のこんな泣き濡れた声を聞いた事がある者はいないだろう。
くたりとうつ伏せに横たわり礼二は長く続く絶頂に、ヒクヒクと下肢を震わせて、白い胸を上下させて、半開きの口を陸に打ち上げられた魚のようにぱくぱくと動かして呼吸を繰り返している。
まだ当分、浮上してくる気配は見せなかった。
「はあ…はあ…礼二様…ちゃんと、いくっ…て、言えなかっ…た、ですね」
射精した余韻に浸ってまだ浮上してこない礼二の顔にべったりと張り付いた髪を剥がしてやって頬を撫でて途切れ途切れに息を乱しながら呟いた。
佐藤のその声は礼二には届かず、だだされるがままに力の抜けた身体を投げ出して荒い呼吸を繰り返している。
自分自身が吐き出した精液と佐藤が背中へとかけた精液とで後ろも前もべっとりと白濁で汚れたままの礼二を見て後片付けが面倒だと思った。
礼二がもう少しタフで虚弱体質でなければ自分で後始末をさせていただろうが、礼二はセックスをした後は精根尽き果ててしばらくの間自分で起き上がる事すらままならなくなるようだ。
初めて抱いた時は加減を間違えて三回も射精させていかせてしまったせいで彼の意識がなくなるまで抱き潰してしまった。
今回も最初は礼二の身体を気遣って控えめにしていた。
……のだが、自分を抑える事がどうにも出来なくて結局、礼二を疲れ果てさせてしまった。
けれど今回は射精ありでいかせたのは二回だけだから回復するのはきっと初日に抱いた時よりは早いと思う。
ただ、礼二は風邪が治りかけで病み上がりの状態だ……ずっとこのままにしておくのはよくない気がする。
温かい風呂に入れて身を清めてやり熱が冷めないうちに着替えさせて寝室へと連れて行って寝かせてやらないと……
そう考えて、佐藤はまだ脱力している自分の身体をどうにか動かしてそこら辺に散乱している礼二が着ていたパジャマを広い集めて礼二を抱き上げて風呂場へと連れて行く。
ソファーもぐちゃぐちゃに汚れてしまっているが、幸いにもソファーの座席部分は取り外しが可能だ。
この寮の備品であるらしいそのソファーは座席部分を取り外すと荷物を収納出来る様に隠し機能が付いている。
少しだけぶ厚めの座布団程度の布部分は裏地部分が全面マジックテープになっており、剥がせるようになっていて洗濯機で洗う事ができる。
取り外して洗って脱水をしてから乾燥機にかけてしまえば痕跡は残らない。
礼二の包帯を巻きなおして、彼を寝室のベットに寝かしつけた後でやればいいと思う。
佐藤は脱衣所で礼二の精液や汗で少し汚れてしまった自分の服を脱いで洗濯機の蓋を開けて放り込んだ。
ボタン一つ押しておけば脱水まで自動で全てやってくれる洗濯機だ。
この寮の備品で最初から設置されているがかなりの優れものだ。
ほとんど水分がなくなるくらいに脱水された服は乾燥機にかければすぐに乾いてしまう。
ソファーの座席部分も後で洗濯機に放り込んで脱水してから乾燥機にかけて乾かせばすべて元通りになって痕跡は残らない。
別に礼二と肉体関係を持っていると言う事が翼にバレる事に罪悪感や後ろめたさのようなものは一切感じてはいない。
いつまでも隠し通せるとは思っていないし、近からず遠からず、いずれはなにかしらで気づかれてバレる時がくるだろう。
その時に翼がどのようなリアクションをするか今から楽しみで仕方ない。
けど、今すぐにバレてしまうのは面白みにかける。
まだ早い……自分は楽しみは最後まで取っておく主義だ。
好物を最後まで取っておいてじっくりと味わって食べるのがひそかな楽しみだ。
風呂場へと礼二を連れて行きシャワーでお湯を掛けて身体に掛かった精液を洗い落としてやる。
ある程度綺麗に洗い流してからまだお湯が張られていないバスタブへと礼二をそっと寝かせて横たわらせてやる。
シャワーがある場所に設置された給湯ボタンを押してバスタブにお湯が溜まっていくのを見ながら、情事の後の疲労感からかいつの間にかうとうとと眠り込んでしまった礼二の寝顔を眺めた。
眠っている礼二の表情は穏やかでまるで人形のように整っていて純粋に綺麗だと思う。
礼二は自分がこうであったならという理想を具現化したような顔立ちをしている。
男だろうが女だろうが不特定多数にちやほやされているのは見目の麗しい人間だけだ。
なんの特徴もないごくごくありふれた顔立ちをした自分は何をしても何を言っても周囲の反応は薄く、いれば役に立つけどいなくても気にならない。
そんな程度のまるで小さな紙切れ一枚くらいの存在だった。
あれば何かに使えるけど別になくても他のもので代用できる。
お湯が溜まるまで暖かな湯をシャワーで両肩や胸に掛け流してやり体が冷えないようにしてやる。
礼二のあどけなく起きているときよりも幾分幼く見える寝顔を眺めながらお湯が徐々にバスタブに貯まっていくのを見ていた。
不思議なくらい穏やかな笑みを浮かべて礼二の寝姿を見ている自分に気がついて少しだけ気恥ずかしくなった。
周囲に人がいない時に穏やかな笑顔を浮かべる事なんて今までに一度もなかった。
ともだちにシェアしよう!