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第8話
彼はゆったりと脚を組み、ラファエルが苦しげにベッドの上で熱い体を持て余しているのを、機嫌よく眺めている。
とうとうラファエルは泣きながら哀願した。
まだ16歳の未熟な体に魔族のあまい淫らな毒はあまりにも強く、これ以上意地を張るのは無理だった。
「して、ください」
「何を?」
ひどく優しい声で、意地悪く問い返される。
ラファエルの望みなど百も承知で尋ねてくるのが憎らしい。
「…あなたが欲しいです」
「ほう…」
優雅にワインを飲み干して、魔族はラファエルの泣き顔を見下ろした。
「かわいいな、お前は」
尖った爪の先が頬に触れて、それだけで全身に震えが走る。
「もっときちんと言ってみろ」
「…抱いて、欲しいんです」
「どんなふうに?」
「お願いです。我慢、できない…」
力なく首を振って、うなだれる。
こんなのは、赦されないことなのに…。
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