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あとがき
ここまでお読みいただきありがとうございます。
完結まで、長くお待たせして申し訳ありません!
最初から読まれていた方はご存じかもしれませんが、このお話は私が小説を書き始めたごく初期に1話を書いておりまして、もう6年前になります。
待っていただいた方がいらっしゃいましたら、本当にありがとうございます!
つぶやきにも書きましたが、個人的には納得がいってないところも多々あったのですが、とにかくふたりの話を終着させたくて連載を再開しました。
このお話、わりと早い段階で「楽園で世界に背を向けて、ふたりきりで短い蜜月を過ごす」という最後は決まっていたものの、最近の少し小説執筆に慣れた目で見ると、設定が多すぎるんですよね。
最終話の説明が長すぎる気がして、この設定全部必要だった?ご都合主義すぎない?とか今からは思うんですけど、そこを練り直すと今度は完結できなさそう…という矛盾と戦っていました。
女子も出てくるし、説明を読むのはつまらないかなあとも思ったのですが、もうこれ以上なんとかするのに限界があって、説明がうるさくても未完の作品を読んでしまったと思うよりはマシかなぁとも思いまして、必死に最終話を書きました。
未完の作品って、そこまでの気持ちを返して!ってなりますもんね…
何はともあれ、灰簾と琥珀の関係を、終着させられてほっとしました。途中ほんとにリバになるかな?と思ったところもあったけど。
はやせはあまり出番がないけど個人的には好きなので、どこかで百合の主人公とかだったらいいなと思います。
お話制作の裏話をちょこっと。
<黒き石の大陸>の最初のスラム描写はケニアのスラムを、その後の街は中国×ヨーロッパ中世、<赤き海の大陸>の港の様子はザンジバル島を、その後の砂漠はダナキル砂漠やゴビ砂漠を、<白の氷の国>、大学はラダックあたりを、<楽園>はスコットランドかアイルランドの島あたりをイメージしてます。
ケルトの音楽なんかもよくBGMにかけていました。AnunaとマッグリンのSleepsongとかDoverのCantusとか。
Sleepsongはamazon musicでサジェストされたのですが、子守唄なのでイメージにぴったりでした。
Cantusといえば歌詞の一部がラテン語ですが、ラテン語といえば一応大陸の名前はラテン語にしています。(一応大学で1学期だけ履修したけど、本編では力尽きてほとんど出てきませんが)
外見については、表紙イラストオーダーを、
琥珀:肌の色も服も中東っぽいイメージで髪と目はアングロサクソンっぽく
灰簾:肌色はアングロサクソンくらいで衣装は中世ヨーロッパっぽい感じ、髪だけ極東っぽい黒
にしてまして、意図的に地域を混ぜています。
特に楽しかったのは、ファンタジーなので、独自の文化を作るところです。
<火の一族>が成人になるために<試練の島>の火口の周りを一人で一周すること、そこで恐ろしい未来の幻覚を見ること、それにあたり入れ墨を入れ、以降入れ墨はコミュニティ内の地位が上がるにつれて増えてゆくことなど。
<火の一族>は火葬しないと死後再会できない設定にしましたが、調べたら火葬って他の埋葬方法よりお金がかかる。だから成人の試練のときに火口に落ちるのは、火葬なんで大丈夫だしお金もかからないし合理的なんだと思ったり。
島の幻覚は多分火山からなんか有害なガスが出ているのかなとか。
こんな感じで色々考えるのが面白かったです。
他の一族にも色々あるんでしょうね。
さて、そろそろこのあたりで終わりにしたいと思います。
長い間お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
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