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第21話(R-18)

――クチャ…クプュ…―― 「ハァ……アァ…アァ…」 どれくらい経っただろうか。 1時間、2時間、いや、30分も経っていないのかもしれない。 やけに空調の効いた暗闇の中。 卑猥な音と艶を帯びた恐怖まじりの息遣い、そして… 「あぁ…ホント、伊織は何でも完璧なんだなぁ…。俺の指なのに、上手に咥え込んでる…」 荒い鼻息に興奮を(あらわ)にした声。 「アッ!」 時折悦楽に慄く声が上がるのは、東吾が伊織の前立線を悪戯にかすめるため。 「……限界」 ぼそりと呟いた東吾は、伊織の蕾を蹂躙していた3本の指をゆっくりと抜く。 「ッン」 その動きでさえ、訳がわからない状態の伊織には甘い毒だった。 指が抜け出た蕾は、何かを強請るようにくぱぁくぱぁと妖しく誘う。 思わずゴクリと唾を飲む東吾。 伊織の痴態にすでに自身のモノは限界になるほど反り返っている。 東吾は軽く自身のモノを扱き、伊織の蕾に当てがう。 「と、とお…ご」 察した伊織は、顔を引きつらせ緩く首を左右に動かした。 そんな伊織を見た東吾は、眉間にシワを寄せながらも目尻を下げ、 「ごめんね、伊織」 ――グチュ―― 「あ"っ!!」 「クッ」 自身の先を押し込んだ。 「あ"、あ"……」 指とは比較にならない圧に、伊織は声にならない声を出す。 「ッン!」 東吾も千切られろうな締め付けに、一瞬息を詰める。 「あ"ぁ……ム、ムリ……」 伊織は目を見開き、息も絶え絶えに言葉を発する。 「いおり、息、吐いて…」 苦痛を表す伊織に話しかける東吾だが、その言葉は届かない。 「あ"…やっ……」 伊織は侵入してくる圧から逃れようと、上へ這いずるように床を蹴る。 だが、その行為が東吾の伊織に対する執着を一層焚き付けた。 「ダメだ、…逃がさない」 そう言うと、東吾は伊織の細腰を両手で掴み、グッと自分の方へ引き寄せた。 ――グチィッ―― 「イッ!!」 切れた。 それを確信した伊織は、容赦のない圧にそのまま失神した。 「ははっ!入ったよ、いおり。い、おりの中に、俺が、入っ、たよ!」 対照的に、伊織としっかり繋がっている部分を見て東吾は狂喜する。 そして、数分間その結合部分の観察を堪能した後、ゆっくりと腰を前後に動かし始めた。 「いおり、いおり。ほら、俺達一つになってる」 子どものような顔をして嬉しそうに腰を律動させる東吾。 もちろん失神している伊織が反応するわけもなく、人形のようにただ揺れるだけ。 それでも、狂ったように腰を動かし続ける東吾。 ――パチュンパチュンパチュン……―― 「ハッ、ハッ……」 限界が近いのか、東吾の腰つきが速くなる。 結合部分からは、薄紅色に濁ったローションが漏れ出ている。 あからさまな淫音と獣のような荒い息が暗闇を満たしていく中、 「頼む…、頼むから…。俺のこと…拒絶しないでッ…」 そう言って大きく腰をグラインドさせた東吾は、 ――グチュン!!―― 「ック!」 失神したままの伊織の中で盛大に果てた。

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