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第2話

僕はソッと立ち上がると必要な物を手にして、まぁくんを起こさないように部屋を出る。 身支度を終えると、さっそく朝食とお弁当の準備に取り掛かった。 「まぁくんお肉多目に入れてあげとこう」 昨日の夜のおかずの唐揚げの残りを冷凍していた物を揚げる。 冷ましてから入れるから、それまでに他のおかずもせっせと作る。 「時間はまだ大丈夫だな」 時計でまぁくんを起こす時間を確認しながら、キッチンを移動する。 「お味噌汁、今朝はお豆腐にしとこうかな」 僕は冷蔵庫から味噌と豆腐、揚げを出すとさっそく味噌汁作りを始めた。 そんな僕は、気持ちとしてはまぁくんのお母さんだった。 可愛い弟まぁくんの為に美味しいご飯作ろう、学校で困らない様にしてあげようと小学生の頃から頑張ってきたから、もうその辺の主婦と同じくらいの技術は修得済み。 自慢じゃないけど、まぁくんにはいつもご飯を絶賛されてるんだ。 そんな生活を送ってきたから、部活も入らなかったし、学校以外で友達と遊んだりもあんまり経験ないんだよね。 だけど全く悔いはないよ。 だって、お父さんやまぁくんが喜んでくれるから! それに、高校生になったまぁくんも少ししっかりしてきてくれたから負担も軽くなった。 時々お手伝いもしてくれるんだから、まぁくんは本当にいい子なんだ。 この前だってお箸をテーブルに並べてくれたし。 その時の事を思い出して、僕は心がほんわかと温まるのを感じた。

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