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第18話
僕は意を決してまぁくんに伝えてみた。
「まぁくん。僕はまぁくんの事が好きだよ?だけどね、これは兄弟としての好きなんだ。…分かってくれるよね?」
伝わってほしいと願いながら思いを込めて言ってみる。
この気持ちは嘘偽りはなく、本当だと。
僕は世界で一番まぁくんを愛してると言っても過言ではない。
すると、まぁくんが悲しい顔をした。
「ま、まぁくん…!?」
それから、そのガラスの様な煌めく瞳からハラハラと涙を溢した。
弟ながら美形は涙を流す姿も綺麗だった。
それにしても、いつも強いまぁくんが泣くなんて…それは子どもの頃以来だった。
あの頃は僕が頭をよしよししてあげて、それからぎゅっと抱っこしてあげていたけれど…まぁくんの涙なんて10年ぶりくらいだ。
それだけに衝撃は大きかった。
オロオロする僕の前で、まぁくんがさめざめと嘆いた。
「俺の愛は兄貴に届いていなかったんだな…」
「!!?」
そのことばに僕は衝撃を受けた。
愛?
届いていない?
それは誤解だ!!
「そんなことないよ…っ!!僕にも伝わってる。まぁくんのことを誰よりも愛してる…それこそ、その証拠だよ。同じ位に好きだよ」
僕が力を込めて言うと、まぁくんがチラッとこちらを見た。
涙に潤む瞳がキラキラしていた。
「兄貴…」
「まぁくん…」
まぁくん、分かってくれたんだね!!
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