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第19話
純粋な愛を求めるまぁくん。
それは家族愛で兄弟愛。
まぁくんは勘違いしちゃったけど、愛の形はそれぞれだ。
少し兄弟愛が深かったから、僕たちはちょっとエッチなことをしちゃったけど…これも絆が深まったと思えばいい。
たまに噂で聞くではないか。
男同士、飛ばしっこや扱きあいをしたとかしないとか。
それだよ、それ。
自分でそう考えながら納得する。
そんな僕に、まぁくんが抱きついてきた。
「分かったよ、兄貴の気持ち」
「うん。僕たちは兄弟だから、ちょっと違うけど」
そう。
恋愛の好きとは違う兄弟愛。
僕のまぁくんは世界一カッコよくて可愛い弟。
エッチをする様な好きとは違うけど、その好きの種類は違っても気持ちは同じくらいに負けないよ。
「大好きだよ、まぁくん」
「兄貴…!」
まぁくんがガバッと抱きついてきた。
「!!」
大きな体に手を回して、僕は背中を撫でてあげる。
広くて逞しい背中に、雛鳥が旅立つその日が近いと感じ、僕は一抹の寂しさを胸に…。
次の瞬間頬を包まれ顔を合わせたまぁくんに見つめられた。
「俺も兄貴が大好きだ。愛してるよ」
「まぁくん…」
ジーンと感動に胸を震わせていた僕だったけど、直ぐに混乱に陥る。
その理由は、まぁくんがキスしてきたからだ。
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