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最終話 「……おはよう」

 半狂乱の男からの背後からの予期せぬ襲撃で頭からだくだくと血を流す律はあまりの出血の多さから、医務室では簡易の止血をして山岡のパートナーの勤務する大学病院へと救急車で運ばれることとなった。  初の発情期(ヒート)で半狂乱の渡辺は榎本に押さえつけられ、即効性の強い抑制剤の注射を打たれて茫然自失の状態で医務室へと運ばれ、そこでベッドにきつく拘束されている。 「律になんかあったら、あいつ殺す」 「……犯罪者にはならないんじゃなかったかい?」 「そんなの……山岡さん達が揉み消してくれてなきゃ俺達もう立派な犯罪者でしょ」 「あれ? 正当防衛じゃなかったっけ?」 「ははっ……それじゃあいつも正当防衛?」 「いや、あの人のは自業自得だろ。自分の娘にまで……そうだ、病院に着くまでにどうやってあの娘さんのヒートを止めたのか教えてほしいな」  烈は律の頬についたまだ乾ききっていない血を人差し指でそっと撫で取ると、それをゆっくりと口に含んだ。鉄の味が口の中に広がったが、いつもの項を噛んだ時の味とは大違いでひどく味気ない思いが胸に広がってゆく。 「あの人は薬で無理矢理発情させられてたでしょ。要はオメガ因子が暴走状態だったわけ。だから少しずつ少しずつ俺のアルファフェロモンを感じてもらって、ちゃんと側にアルファがいることを暴走してるオメガ因子に解らせた。近くにアルファがいれば暴走状態も少しは落ち着くから。で、同時に俺のオメガ因子で興奮状態になってた彼女のオメガ因子にストップをかけていっただけ。直接彼女のフェロモン排出器官に働きかけたって言ったらいいのかな。排卵云々はさすがにどうにもできないからさ、まあ、できて困るならエッチはすんなって伝えといてよ」  最後の一言を興味なさ気に言い終えた烈は眠り続ける律に繰り返し繰り返し、起きてよ、と嘆願する。  その姿はひどく痛ましく、気軽に大丈夫だよなどと声をかけられそうもないと判断した山岡はスマホを取り出すと佐久間へと烈からの伝言を送りつけ、無言で烈の頭を掴むとわざとぶっきらぼうに揺さぶってやった。 「シケたツラすんな。今から行く病院は特務対策室(ウチ)も世話になってる腕の良いドクター揃いだ」 「あー、山岡さんの番さんもいるんだっけ? その人が律のこと診てくれるの?」 「いや、彼の専門はフェロモン研究なんだ。新しい抑制剤とかの開発研究に携わっているけれど……なんだよ、そんなあからさまにガッカリした顔は。フェロモン研究に転向する前までは脳神経外科医だったんだぜ? 優秀な教え子もいっぱい。だからとりあえずシケたツラすんな」 「いや、フェロモン研究なら律のことオモチャにすんのかなって……そんなワケないのにね……ごめんなさい、俺、めちゃくちゃ気が立ってる……」 「目の前で番を殴り倒されりゃそうなるさ、俺だってな。それにウチが世話になってんだぞ? 当然君達のデータは渡ってる……極一部だけど。おっかしいな、多分会ったことあるぞ? フェロモン数値測った時とか君達専用の抑制剤渡した時とか、説明したドクターいただろ?」  そう言われて記憶を探っても今の烈にはさっぱり思い出せなかった。確かに何人か対策室や管理局以外の白衣を着た人達がいたような気もする。気もする、ただそれだけだ。目を閉じても開いても、水が染み込んで色を変えたカーペットに崩れ落ちた律の血塗れの横顔が浮かび、どうして守れなかったのだろうかと胸が軋むばかりだ。 「ごめん、思い出せない……なんで俺気付けなかったんだろう……あいつが動いた気配とか。バースをまるっとひっくり返したことなんてなかったしなぁ……律の言うとおりバチが当たったのかなぁ……」 「バチ? んなもん信じてんのか? だったらこんな世界にバチが当たるべきなんじゃないかな? そんなヤツらばかりじゃないってのは百も承知で言うけどさ。アルファだからってだけでふんぞり返って、ベータがゴマすって持ち上げて、オメガってだけで侮辱される――そんな時代は表向きなくなろうとしてるだけで、やっぱりそういう世界に俺達は生きてて……バチが当たるべきは、この世界そのもの、なんじゃない? 俺だったらこの世界にバチを当てるね」  山岡が烈の年頃は今と比べものにならないほどにオメガ性への差別や侮蔑、性的犯罪が多かった。また抑制剤の種類も少なく、山岡は自身に適した抑制剤になかなか巡り合えず、現在のパートナーのいる大学病院へと何度も足を運んだのだ。  不定期に訪れるヒートに効かない抑制剤、浴びせられる悪意に満ちた視線と卑猥な言葉に山岡はいっそ死を考えたほどだった。そこで出会ったのが現在のパートナーである医師なのだ。  彼は一人でも多くのオメガを意に沿わぬヒート及びそれに伴うアルファに有利な性交から守るべきだと常々公言し、事実自身もアルファ性であっても万が一の時には、とオメガ性用の緊急抑制剤を持ち歩いていたような人物だった。  そんな人物と知り合えただけでなく、様々な薬の組み合わせを試すうちに番になってしまったのは運命だと山岡は内心思っていたものだ――律に見せつけられた紋様を見るまでは。  キッとタイヤを鳴らし、救急車が止まると間をおかずにドアが開き、慌ただしく律を乗せたストレッチャーが運び出された。  呆けた烈の脇腹を軽く肘で突いて車外に出すと、白衣を着た数名の医師と看護師が救急隊員からの申し送りを聞きつつ、律の首筋に手を当てたり、早口に質問をしたりしながら院内へと入ってゆく。 「バイタルは一応安定状態ね。頭部強打と裂傷……ハイ、脳波と心電図とCTとMRI、消毒に縫合。同時にできる事は同時にする! 時は金なり、患者(クランケ)を救うのも時間ですよ!」  白衣にロマンスグレーの髪……残念ながらその髪はボサボサで、ピシッとしているのは白衣くらいなもの。そんな医師がパンッと手を鳴らすと、その場にいた他の医師や看護師がお手本のような綺麗な返事をして一斉に動き出した。その様子を確認して、四十代にも五十代にも見える医師が山岡と烈の方へと近付いて来た。 「初めまして。山岡くんのパートナーの伊川です」 「へ?」 「あー、先生、研究熱心なのはありがたいけど、せめてシャワーくらい浴びろ……俺が恥ずかしい」 「浴びようと思ってましたって。その矢先に貴方が大慌てで電話なんてしてくるものだから、僕も慌ててしまって、クリーニングから返ってきた白衣を引っ張り出すので精一杯だったんですぅ! で、君が菅原烈くんですね。パッっと見の意見だからあまりアテにはならないかも知れないけれど、律くん、大丈夫ですよ。傷も上手い具合に髪に隠れちゃうでしょうしね……ね、アテにはならなけど気休めにはなったでしょう? ほら、こんなとこにいないで中に入りますよ。僕も指示出したりしなくちゃでしょうしね」 「え、えと……はい」 「何? 思考が追いついていないの? 何に? 律くんはうちのスペシャルチームが引き受けました。ちなみに僕は格好はこんなんだけど、一応名医なんですよ? はい、深呼吸する!」  伊川の号令に思わず大きく息を吸い込む烈の隣で山岡が吹き出す。それを見て伊川は怪訝そうに眉を寄せた。 「自分で名医って言っちゃう辺り、そういうとこだぞ、先生」 「何がです? 本当のことでしょう。嘘はいけません。ハイ、烈くんはココアでも飲んでいなさい。親御さんへ連絡は?」 「要らないです! どうせ繋がらないし、無事を残念がるような人達に来て欲しくないです。俺は律の番です。だから、俺がいます。それで良いですよね?」  思いつめた表情の烈の背にそっと手を添えると、院内へと促し歩き始めた伊川はチラリと山岡を見る。そして器用に片眉をあげると、ポンと烈の背中を叩いた。 「番は何よりも繋がりは強い……けれど、未成年ですね? 簡単とはいえ手術入院になりますから同意書にサインをもらわなくてはならないし、あとお金はどうします? いきなり請求書を送りつけてお支払いいただける親御さんかな?」 「それは……」  言い淀む烈の前に山岡が割ってって入ると、掌を上に向けて伊川へと差し出した。 「管理局の人間が負わせた怪我だ。治療費はこちらで持つからご安心を。先生、早くその同意書とやらをくれよ。後見人に俺の名前を書けば問題ないだろ?」 「んー、それは彼らを僕達で今後も見守っていく、ということで良いのかな?」 「それも視野に入れているよ」 「あっそう。良いんじゃないの? こんな一大事に息子にあんなこと言わせる親なんていない方が良いでしょう。ちょうど真菜の部屋も空いているし、一緒に暮らすのが嫌なら近くにセキュリティの高いマンションでもなんでも借りたら良いじゃないの。貴方、政府の中枢にいながら、何をチンタラやってるんです?」 「中枢には程遠い末端の公務員ですっていい加減覚えてください」 「はいはい、ここにサインして……うちに住むのかマンション借りるのかはあとで話し合って決めなさい。私はすぐにでも動けるように書類を揃えておきましょう。烈くん、親御さんに最近いつ会いました?」  テンポ良く交わされる二人の会話を聞きながら、伊川と山岡の顔に視線を彷徨わせていた烈はいきなり名前を呼ばれてハッと息を飲んだ。  朝の食卓には何も並んでいない。テーブルの上にはメモすらなく、仕方なしにと置かれた様子の二枚の千円札を烈が財布に入れている間に手早く律が卵を焼き、冷えたご飯を温め、インスタントの味噌汁を作ってくれる。夕食も律と二人きりだ。当たり前だと思おうとしていたあの光景が決して当たり前ではないのだと突きつけられたような気がした。  見かけたことならばある。だが、いつ会ったのかは答えられない烈は急に鼻の奥がツンと痛み、思わず俯いてしまった。 「先週ちょっと話したでしょ? あの集団暴行未遂……あの時の俺からの電話だって出ないんだから……」  言葉尻を濁した山岡に伊川は当て付けのように深い深い溜め息をついてみせた。そしてヨレヨレのスラックスから小銭入れを取り出すと、スタスタと二人を置いて数メートル先の自動販売機の前に立ち、迷う素振りも見せずにボタンを押してゆく。 「はい、取りに来る!」  伊川の声音には押し付けがましさもアルファらしい傲岸さもなく、烈は素直に小走りで伊川の元へと駆け寄った。  そして押し付けられた熱い缶を取り落としてしまいそうになった。 「ホントにココアだ……」 「烈くんは顔色も悪いですしね。温かい物をお飲みなさい。山岡さんは缶コーヒーならこのメーカーしか飲まないんですよ」 「先生は……いちごミルク!?」  紙パックからストローを剥がしながら、伊川は驚いた表情(カオ)で烈を見た。 「え? 当たり前じゃないですか……病院にいたら、いちごミルク飲みたくなりません?」 「おーい、先生。医者の不養生って言葉知ってるかー?」 「大丈夫ですよ、僕は普段は病棟には出ませんからね!」 「そういうことじゃなくてだな」 「全くです。そういうことじゃないんですよ、山岡さん。貴方達お役所はなんだかんだと問題を後回しにしすぎる。この子達はうちで預かりますよ。親御さんが何か言ってきても育児放棄の証明があれば問題ないですね? 問題があったら貴方がそんな親黙らせてしまいなさい。僕はちょっと律くんの処置の進行を確認してから書類をチャチャっと作って来ますから」  ずずーっといちごミルクを吸いながら赤い灯の灯った部屋へと入っていく伊川は振り返りもしなかった。話すべきことは話したし、あとは山岡の裁量でどうとでもできる――そう信頼しているからこその態度であった。   「山岡さんのパートナーさんって、なんか、すごいね……」  お世辞にも座り心地が良いとは言えない椅子に座り、手渡されたココアの缶を眺めながら烈はボソッと呟いた。人気(ひとけ)のない緊急外来でその声はしっかりと山岡に届き、山岡は照れ臭そうに肩を竦めた。 「マナ、さんて娘さん?」 「あー、名前出てたね。そう、今アメリカに研修に行ってるんだよ」 「やぱ、アルファ? てか山岡さんが産んだんだ〜なんかすごいね」 「産んだよ〜めちゃくちゃ痛かったような気がする。もう忘れたけど。アルファだけど、不安しかないね……SNSには食べ物と観光名所の写真ばかり……いつか間違えて外務省の公式アカウントでやらかすんじゃないかと思うと……ゾッとする」 「外務省? すげー……やっぱさ、やっぱ、俺らみたいなのよりはアルファの方が親は嬉しいのかな……いだっ!」  ゲンコツをもらうのなんて、生まれて初めてかも知れない……ジンジンする頭頂部を押さえて烈は恐る恐る山岡を見た。 「たらればの話だからな、あんまり意味はないと思うけど……いつか、君か律くんか、もしかしたら二人ともか。子を産んで親になるだろう。その時顔を真っ赤にして泣き喚く小さい小さい命に対してどう思うか、じゃないかな。俺は正直、真菜がアルファだって聞いても心配だったし」 「え、なんで?」 「いくらアルファでもフェロモンだけで勝負してくる相手しかこの世にいないってわけじゃないってこと。腕力や数で負けたら……なんてね、ま、そんなことを考えてたね」 「あぁ、そうか。女の子だもんね」 「卑劣な奴はなんだって言い訳にしてくるからね。女だから、生意気だから、オメガだから……バカみたいだと思わない? それをぶっ壊してくれるって意味じゃやっぱり君達は必要な存在だし弱い者の救いにもなるだろう……あ、先生ブラックと微糖間違えて買ってる」  一口飲んで(しか)めっ面をした山岡に烈は再び質問をしようと口を開いた。 「山岡さんと先生って、そうやって呼び合ってるの? 番になった時に姓の統一しなかったの?」 「しなかったね。番になった時には俺はもう仕事を始めていたし、山岡のままでも伊川を名乗ろうとも貴方は貴方のままでしょう? ってあの感じで言われたら確かに伊川になったからって俺は俺のままだよなーって。んで次に変更手続きの煩雑さを考えてやめた。俺が先生って呼んじゃうのは癖だよ。出会った頃から先生だったんだから」  懐かしそうに微笑む山岡は、いつもの調子を取り戻しつつある烈に合わせて、今まで話していなかった自分の過去や伊川との出会いなどのプライベートな部分も話す。自分の番がうちで見守ると言い切ったのだから、もはや山岡の中では律と烈は新しい家族のようなものだった。 「烈くん、ちょっといらっしゃい」  処置室から顔だけ出して烈を呼びつけると、烈が立ち上がるのを待たずにまた伊川は処置室内へと消えた。律に良くない変化があったのかと未開封のココアの缶を山岡に押し付けると烈は処置室に飛び込んだ。 「脈拍も心拍も脳波も正常。だけど、これは貴方にしかできないでしょうね……律くんのフェロモンが安定しません。僕は紙に書かれた数値でしか彼を知らないから、いつもの律くんを知る貴方が、番として誰よりも本当の律くんを知る貴方が側にいて安定させてあげてください……これはもう医療の域を出た問題ですからね。頼みましたよ。じゃ、僕は書類作ってきちゃうから。はい、皆さん、彼の場所を空けて」  規則正しい機械音が響く。まだ少し青い顔の律は頬についていた血も綺麗に拭き取られ、点滴の管に繋がれていた。 「律、来たよ」  もちろん返事はない。烈も自分が来た途端に目を覚ますだなんて御伽噺(おとぎばなし)じみたことを期待していたわけでもない。力の抜けた、それでも温かい律の手をそっと握り、暴走する律のフェロモンへと語りかけるイメージで烈は目を閉じた。  五分、十分、一時間……実際はどれだけの時間が流れたのか烈にはわからなかった。暴走するフェロモンを押さえつけようともしなかった。律のフェロモンが百を振り切る勢いでアルファになれば、烈は同じだけのオメガになった。その逆もまたしかり。アルファであろうとオメガであろうと、律の番は側にいる自分だけだと眠っている律にも手を握っている自分にも言い聞かせるように烈はフェロモンの波長を合わせ続けた。   「フェロモン安定。縫合、始めます!」  ピカピカの医療器具が律の頭部に並ぶ。  烈は側にいた看護師に見ていても良いか? と問うと、握った手を離さず、渡邊によって負わされた律の傷が丁寧に縫い合わされてゆく様をぼうっと見つめていた。 「今夜は熱が出ると思います。それは治療の失敗とかじゃなくて、怪我したショックで出ちゃうので、もし苦しそうだったり、汗がすごかったりしたら迷わずコールを押してね。詳しい検査結果は伊川先生が伝えてくださると思うから、縫合が終わったら病室へ移動しましょう……ありがとう。貴方のおかげで処置がとてもスムーズに行えたわ」  そっと烈の頭を撫でる女性の白衣の胸には脳神経外科と彼女の名字が書かれていたが、光の反射で烈からは脳神経外科の文字までしか読み取れなかった。彼女はもう一度烈に礼を述べると白衣の裾を翻して処置室を後にした。    ――真夜中――  伊川の意向か、山岡のものか、用意された病室は個室でソファまである立派な一室だった。熱に朦朧とした律のフェロモンの再びの暴走という懸念を考えれば当然とも言える対応であったが、烈は未だにそこまで頭が回っていないようだった。  一定のリズムで落ちる点滴の微かな音が眠気を誘う中、烈は律の手を握りしめ僅かな体温の変化も逃すまいと乱暴に片手で目を擦る。  山岡はソファに膝と腕を組んで座り、仮眠でもしているのか目を閉じて動かない。  そんな中、微かに烈の掌の中でぴくりと律の指が動いた。 「律?」  律の耳元に唇を寄せて囁くと、むずがる子供のように小さく呻くと律はゆっくりと目を開けた。熱のせいか、怪我のせいかその目は赤く、しっとりと濡れていた。  はくはくと何か言おうとして上手く声が出せないことに気付いた律は、痛みに顔をしかめつつ咳払いをすると、真上から自分を覗き込んでいる烈に向かって笑顔を見せた。 「……おはよう、烈。俺のアルファでオメガ」 「おはよ。俺の運命」  そこにいるのは勝手にキメラと名付けられた異端の者でもなく、バケモノと罵られた異形でもなく、心の底から互いを求め愛し合う“光”そのものだった。  廻り続ける運命の輪がこの腐った世界にこの二人を寄越したのだ――山岡は俯いて狸寝入りを決め込んだままそう確信した。  過酷な運命に立ち向かうのか背を向けるのか。勝とうとして負けるのか、勝とうともせず膝を折るのか、何度も挫けそうになりつつも、最後は勝つのか。  アルファが支配する世界――それはこれからこの二人が見せてくれる世界できっと彩を変えてゆくことだろう。

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