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第26話 身体的な違いを考慮して下さい
食事を終えた二人と寮の食堂を出た。
「もうちょい急げない?」
と、八巻が後ろを振り返ってきた。
「先に行ってくれていいよ」
と、僕。
「……あんたがいないと護衛にならないんだけど」
と、あきれ顔の八巻。
「かっこいい~!」
と、南ちゃん。
前を歩いていた八巻に腕をつかまれ、僕は引っ張られながら歩き出した。
「ちょ…八巻、速い」
「3人で遅刻するわけにかないでしょうが」
と、八巻。
僕だけ遅刻でかまわない、
なんて言える雰囲気ではなくて。
「八巻だけ手ぇつないでずるい~」
と、ふだんはそんなこと言わない南ちゃんが、
「ぼくも」
と、手をつないできた。
ちょっ待て。
横並びじゃなくて、V字っ!
二人が早足で歩くから、
引きずられていく。
二人は僕より背が高いから、足も長くて歩幅が違うっ。
二人は早足でも、僕は小走りだ。
登校中の生徒が驚いた顔をして見ていく。
……………………いたたまれない。
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