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第5話

「んっ……むっ……んんっ……!」 景は俺のこの姿を舌を巧みに使いながら、上目遣いで見ていた。 「……修介さぁ」 そこを舐めながら話しかけられたからビクッとする。 「……んな、所で……しゃべん、ないでっ」 「前から思ってたんだけど……この部屋でする時……一段と声我慢するよね……どうして?」 話しては咥えてを繰り返して、最後まで言い終えると頭を起こして俺の顔を覗き込んでくる。 手は緩やかに動かしたまま。 「……だっ、て、景んちより……狭いんやから」 「あぁなるほど。隣の部屋の人に、聞こえないように?」 コクンと俺は頷く。 そうした途端、景は不敵な笑みを浮かべた。 「へぇ……そう」 俺は一瞬でその笑みの意味を理解し、サーッと血の気を引かせた。 気付いた時にはもう遅い。 景は素早くタオルケットを取り床へと落とす。 さらには俺の右手を取りベットに押し付け、俺の脚の上に体重を掛けて座って身動きが取れないようにした。 「喘ぎ声を使い分けてるって事?僕の家用と、修介の家用と?」 絶対、ろくでもない事考えてる! 今日はいつも以上に意地悪だ。 「景っ……今日、隣の人おんねんっ」 「へぇ。それは好都合だね」 「やからっ!ほんま……意地悪せんでっ」 「どうして?修介が我慢すればいい事でしょう?」 「そっ、そうやけど……」 「僕はいつも通りにするから、修介はただいつも通りに感じていればいいんだよ」 景はそう言い切ると、再びそこに舌を這わせた。 一旦は落ち着いたそこだけど、一気にまた熱を持った。

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