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未来編 ◇ライナーver.
大きな蒼い月を先頭にして、小さな黄色い月とピンクの月が順番に天を彩る。
色鮮やかな月達に優しく照らされた世界樹の大木を眺めるのがリアの夜の日課だ。
今日も薄い夜着一枚で、自室の広いバルコニーへと出て、その大きく成長した世界樹を見つめる。
リアが生まれて、もう何百年経っただろうか。
世界樹を見つめていると、これまでの様々な事が思い出される。
リアの前を何人もの人間や聖獣、あるいは精霊達が駆け抜けていった。
…皆リアを置いて往ってしまった。
勿論何も残っていない訳では無い。
自らが選んだ、この世を統べる6人の王達は、今も変わらず傍にあり、リアを愛し支えてくれる。
でも、いつかリアと共にある事を選んだことを後悔する日が来るのではないか?
その思いはいつもリアの中にあって、不安で堪らなくなる時がある。
そんな日は必ず一人の王がリアのもとへとやって来る。
こんな風に。
「リーア。」
リアをこんな風に呼ぶのは、昔から一人だけだ。
そうして真後ろから抱き込むようにギュッ、と抱きしめる力強い腕。
バルコニーに軽く置いていたリアの掌は、甲の部分を青く美しい鱗に覆われた手が、上から包み込むように重なり、そのまま指が絡まる。
「まーたくだらない事、考えていたろ?」
腰をかがめて抱き込んだリアの、白く滑らかな頬に己の頬を寄せ、耳元で茶化すように囁くのは、濃紺の長衣に鮮やかなロイヤルブルーのマントを付けたライナーである。
胸元は大きく開いており、逞しい胸板とその中央部分にのみ縦に生えた鱗が見える。
「ライナー…。」
「ん?」
「何故ここに?」
振り返りライナーを見上げる紫電の瞳は、今は切なげに憂いを帯びて潤んでいる。
「リアが来てほしいと願ったからだろ?」
ライナーはそれだけ言うと、ちゅ、と軽く口づけて、リアを抱き上げる。
子供の頃とは違い、横抱きにして室内へと戻った。
そうして、暖炉前に置かれた一人掛け用のソファーへとリアをそっと降ろすと、己はソファーの前に膝をつき、リアの小さな手を取り、視線を合わせた。
「リア、俺達は自分で選んだ。お前といる事を。後悔など微塵もないし、それはこれからも同じだ。」
「…ライナー…。」
「リア、愛している。…いい加減信じて欲しいぞ、俺は。」
そう言って大きな掌でリアの滑らかな頬を撫でる。
「!!…違っ…信じてる。ライナー、…ライナー!」
細くたおやかな腕が逞しい首に回され、リアはライナーの腕の中へと落ちていく。
しっかりと抱き留めたライナーはそのままリアを抱き上げ、隣の寝室へと入って行った。
「……んっ。…は、ぁ…。」
ちゅ、くちゅ、と月明かりだけの寝室に、厭らしい音が響く。
先程まで、息も付けない程の激しい口づけを受けていたリアは、今も残る酸欠と、
ライナーの指と唇がもたらす腰が蕩けそうな快感とで、意識を保つのが難しくなっていた。
「リーア。まだ飛ぶなよ?ココ、もっと気持ちくして欲しいだろ?」
そう言ってライナーがその太い指先で執拗に弄っているのは、リアの後ろの蕾だ。
聖獣の血を引くライナーの1本1本の指は長く、リアの指2本分よりも太い。
そんなライナーの長い指が2本、狭い蕾の奥の奥をぐちゅぐちゅと、休むこと無く弄り続けている。
激しく出し入れをしたかと思えば、2本の指を浅い場所で開き、真っ赤に充血した内壁が厭らしくうねる様子を眺める。
そしてその長い舌はリアの華奢な果実に絡みつき、既に3度はその極上の蜜を味わっている。
自分と比べると随分控えめなリアの愛らしいペニスは、そのサイズに見合い、吐き出される量もとても少ない。
至上の美酒をもう少し味わいたかったが、そろそろリアが限界を迎えそうだ。
最後に先端部分に短いキスをして、ぺろ、ともう一舐めしてから、ようやく顔をあげた。
「リア?まだ寝るなよ?もっと気持ち良くなろうな。」
「…ライナー。…もうリア、むり…。」
「大丈夫だ。リアは出さなくてもイケるだろう?」
そう言うと、散々可愛がってとろとろに解けた後庭へ、己のガチガチに固くなったペニスを当てる。
リアの手首ほどもある先端部分をぐっと押し当て、挿入する。
そのまま浅い部分で抜き挿しし、入り口を更に柔らかく広げてから、一気に突き進んだ。
「…きゃあぁぁっ……!…あっ、ん……んんっ」
何度抱いても最初は痛みがあるようだ。
無理もない。
今リアの胎内を侵しているのは、人の子の男性のソレと比べると2倍以上はある大きさなのだ。
口付け舌を深く絡め取る事で、衝撃に体を強張らせてしまったリアの意識をそらす。
そうして、愛らしく立ち上がった小さな乳首を右手で捏ね、左手は縮こまってしまったリアのペニスを可愛がってやった。
リアが快楽を追いはじめると、ライナーも本格的に動きだす。
「……あっ、あんっ……んんっ…」
官能に支配され、可愛らしく喘ぐリアの声とは別に、
ぐちゅ、ぐちょ、とリアの胎内でも胎外でも音がしている。
中の音は、何度も大量に吐き出した己の精液をライナーが更にかき混ぜる音。
そして胎外でするのは、リアの胎内に収まりきらなくなった白濁が、ライナーの突き上げと共に少しずつ外へと出て来る音だ。
「……リア、…リア。愛してる…」
官能の夜は明け方まで続くのだった。
◇Liner version END
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