20 / 41

第20話

オメガバース12 少しはしゃぎすぎたみたいだ。 こなつにはもっと楽しんで欲しかったけれど、俺のせいで休憩させてしまっている。 なんか、どんどん体調が悪くなってる……? それに、熱も出ているみたいだ。 風邪?インフル? いずれにせよ、こなつにうつしたらたいへんだ。 「あっつ!」 急におでこに伸びてきた手を、反射でバシッと払った。 やばい、朦朧として何も考えられない。 「お兄ちゃん!すごい熱!保健室いこ!!」 焦るこなつに、大丈夫だと言ったはずなのに、横抱きで持ち上げられる。 っ!? その瞬間、身体に電流が走ったように痙攣し……射精した。 うそだろ…… 風邪でもインフルでもない。 発情期だ。 1日中、強いアルファのそばにいて促進されたのか……? ずっと抑制剤で抑えられていたのに…… 久しぶりの発情期だ、平常の何倍もフェロモンが出ているだろう。 「まさか………」 こなつが愕然とした顔で見つめてくる。 俺は、それに何も言えず、口から出るのは気持ちの悪い甲高い声だけだった。

ともだちにシェアしよう!