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第41話

今日は、旅行の初日。 こなつはもうすぐ迎えに来てくれるらしい。 黒川さんにお店を任せっきりにしてしまうのは申し訳ないけど、存外自分も楽しみにしているようだ。 「萩花、あんまりはしゃいで迷惑かけちゃだめだからね」 「分かってる!」 「ちゃんと荷物確認した?」 「した!」 「トイレ行った?」 「行った!」 「それから、」 「パパ!大丈夫だから!それ100回くらい聞いた!」 1週間もどこかに行くなんて、俺も初めてで色々心配になってくる。 あぁ、忘れ物とかしてないといいけど。 「お兄ちゃん、萩花くん!お待たせ」 「こなつ……」 店に来る時は基本ジャケットだけど、今日はTシャツにジーパンでラフな格好だ。 やっぱり顔がいいから似合ってる。 こんなのが弟ってなんか腹立つ。 そして、少し思ってたのが、これが未来の萩花なんだろうなってこと。 今の萩花は幼い頃のこなつにそっくりだから。 性格は全然違うけど。 「わざわざ迎えに来てもらってごめんね」 「ううん、全然。お兄ちゃんの私服かわいいね」 「は!?」 確かにいつもは制服だから、私服は初めて見られた。 というか、男にかわいいって… 「はいはい、いちゃつかないで。お兄さん!早く行こ!」 「あはは、ごめんね、萩花くん」 「別にいちゃついてないからね!?」

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