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第28話
ストリートのコートには宗方と間宮ともう一人、間宮と同じ大学であるという山口という男が、同じく三人組相手に3ON3のゲームをしていた。
その、レベルの高さに周囲には人集りができている。
それを、天馬は一番の特等席とも言える場所で見ていた。
公式な試合ではない為、お互い笑いを交えながらゲームを楽しんでいる。
パフォーマンス重視のそれは、次々と大技が繰り出される。
その繰り出される大技に、周囲の人たちの感嘆の声が上がる。
(どんだけ身体能力高いんだ、こいつら)
特に、宗方と間宮は群を抜いていて、苦笑すら洩れる。
「宗方ー、早くダンクー」
宗方はチラリとこちらに目を向けると、軽くドリブルをし間宮にパスを出す。
一つ頷くと、間宮がボールを空に向かって放った。
宗方が真っ青な空に飛ぶと一瞬、宗方の背中に羽根が生えたように見えた。太陽と宗方が重なり、ボールを掴んだ宗方が光に包まれる。
(オレの光はここに……)
吸い込まれるように、天馬はその姿に携帯のカメラを向けた。
次の瞬間、宗方はガンっとリングにボールを叩き込むとそのままリングにぶら下がり、天馬に向かって子供のような無邪気な笑みを浮かべた。
終
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