10 / 33

第9話

その優紀の言葉に、カッと頭に血が昇る。 (兄さん…って、兄貴の事か?) 俺の中に、どす黒い何かが生まれた。 「…うっ、ふっ、んっ、んんっ、んんん…っ」 触ってもいないのに優紀のぺニスは、後ろの刺激だけで勃起している。 俺が、そうなるように躾をした。 …後ろの刺激だけでイクように…。 だが。 「…あ…それ…イケな…ぃ…イキた…い…ぃ…イカせ…イカせて…っ…い…入れ…入れて…っ…入れてよ…っ…」 男に抱かれ慣れた優紀の身体は、もはや俺の指、三本位じゃ満足できないだろう。 腰を俺の方に向けて突き出し、振って、早くペニスを入れてくれとねだる。 …何も知らなかった優紀をそんな淫らな身体にしたのは、俺だ。 「…あ…っ…お願…兄さ…っ…」 優紀が譫言のように、兄貴を呼ぶ声を聞くほど…胸の中のどす黒い何かが増えていく気がする。 (昔は俺の名前を呼んでいたのに…) 優紀の身体に付けられている黒いピアスが、俺の胸の中に広がるどす黒い、ドロドロしたもの…を増やしていく。 「…おにぃさ…早く…ひぃ…っ!!」 俺は訳の分からないモヤモヤを振り切るように、優紀の勃起しているぺニスを思い切り握り締めた。

ともだちにシェアしよう!