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第23話

(…契約?) 「…何だよ、契約って。いつ、したんだ…そんな契約。」 俺は初めて聞く話に、優紀の側まで詰め寄った。 「…し、眞司には関係ない事…」 「関係ないわけないだろ…もしかして、お前…」 (…あの時…まさか…あれは…夢じゃ…なかったのか…?) 『あ"あ"~っ、あ"っ、あ"っ』 優紀の嬌声。 『どうだ、気に入ったか?』 兄貴の笑い声。 『あ"っ…い…良い…っ』 動く木馬。 『だろ~?嬉しいよ。この良さをわかってくれて』 揺れる優紀。 『あ"っ、あ"っ…あ"~っ!!』 伸びる紐。 『そうか、そうか。そんなに気持ちいいのか』 塞き止められて、イケずに勃起したまま揺れている優紀のペニス。 『あ"っ、あ"あ"~っ!!』 優紀の悲鳴が、耳に甦る。 ―頭がズキズキと痛い。 (あれは…夢かと思っていた…) 俺が目覚めた時には、部屋に朝日が差し込んでいて。 心配そうに俺を覗き込む優紀が居たから。 その後も、優紀の態度は変わらなかったから。 深く考えないようにしていた。 目覚める前、兄貴の部屋に居た俺が、どうして目覚めた後、優紀と一緒に住んでいた部屋に居るのか。 それまで、定期的に俺に干渉してきた兄貴が、どうして何も言わなくなったのか…。

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