25 / 33

第24話

―あの時、兄貴と契約を…? (それしか、考えられない…) 俺の代わりに、兄貴と…。 優紀は、俺と瞳を合わそうとしない。 ―それが答え―。 「………和巳」 俺の声は、少し震えていた。 「…優紀と二人で話をさせてくれないか」 俺の言葉に和巳は戸惑った顔をする。 当たり前だ。 和巳は知らない。 俺と兄貴の関係。 優紀と兄貴の関係。 薄々は、何か気付いているかもしれないけど。 知る必要もないし、知らせるつもりもない。 和巳には関係ない。 これは、俺と優紀の問題だ。

ともだちにシェアしよう!