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第81話 次なる目的地
そんなこんなで着いた目的地は、無人の古着屋。
「雪兎くんはここで待ってて」という言葉に大人しく頷き、迅先生の帰りを待つ。
「ただいまー」
数分後すぐに帰ってきた迅先生は何着か服を買ってきてくれた。
今着ている服は全部脱ぎ、新しい服に着替える。
動きやすそうな黒のデニムに、黒のパーカーとダウンジャケット。
「き、着替えました」
わざわざ寒い中、車の外で待っていてくれた迅先生を呼ぶ。
「うん、動きやすそうな服だし、何より目立ちにくい。霙からの服は処分するとして次の行き先は……」
買って貰った服のお礼を言い、次の目的地を考える。
「あの……」
京極さんに監禁されてから今日まで数日経っていることは把握した。
この数日で両親はひどく心配している筈だ。
今すぐ会いに行きたい気持ちに駆られてしまう。
「家に、両親に無事を伝えにいくだけでもいいんです。連れて行って貰えませんか?」
僕が家に居ない間、どれだけ両親に心配をかけたことだろう。
それを思うと、一目でいいから会いたかった。
京極さんから逃げるには出来るだけ遠くに行かなければいけないのは分かってる。
それでも、お父さんとお母さんに自分は無事だということだけでも伝えたい。
迅先生は、額を抑えてどうするか考えあぐねている。
「っ、お願いします」
深く頭を下げて頼み込む。
「よしっ! 考えていても始まらない、行こう雪兎くんの家に!」
その言葉にぱぁっと嬉しそうに顔を上げる雪兎。
「ただし、悠長なことはしてられない。ご両親に無事を伝えたらすぐに出発だ」
「わかりました」
迅先生に家の住所を伝え、次なる目的地は決まった。
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