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第14話

優真は聖堂の前で僕を呼ぶ。僕はゆっくり歩み寄ると抱きしめられた。 「もう一度誓う。俺はお前と歩いて行くこれからも」  僕は優真の背中に腕を回し頷いた。 「だから何があっても信じて付いて来てほしい」 「うん」  僕の気持ちはもう迷わない。信じられるきっとこれからは。 「俺達も式挙げるか」  ボソッと優真の台詞。僕は少しだけ笑ってこう答えた。 「参列者ほとんどいないから嫌だ」 「ちぇ」  優真は口を尖らせてブーブー言ってる。僕よりずっと大人だけどたまに垣間見えるこんな姿が愛おしい。本当なら僕だって式を挙げたい。でもどうせ挙げるなら沢山の人に祝ってもらいたい。今はまだそれは無理だから。ごめんね優真。 「優真がいればそれでいいよ」  僕は少し照れながら言葉にする。不貞腐れていた優真は僕を引き寄せると甘い口付けをくれた。 「何処にも行くなよ」 「行かないよ」  そう言って僕等は深いキスをした。外に出る頃には大きな虹は消え晴渡る。子供みたいな喧嘩もいい経験。また沢山笑って些細な事で喧嘩するのかな?そしたらまた仲直りすればいい。ずっと一緒に生きていく。帰るか。優真の一言で僕達は教会を後にした。ねえ優真、おじいちゃんになっても今のままでいてね。僕はそっと心の中で呟いて優真と二人帰路に着く。 END

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