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《2》*

「こんなに濡らして…」 耳元でまるで粗相でもしたかの様に囁かれて、恥ずかしさに直視できず顔を背けた。 それなのに、良次は囁く事を止めてくれない。 それどころか、濡れそぼったソレをわざと音を立てて扱いてみせる。 「こんなにガチガチにして…、そんなに気持ち良い?」 「や…、やめっ…」 「キスで感じた?それとも手でペニスを扱かれるだけで、そんなにイイ?」 「知る…か…」 こんな恥ずかしい事を躊躇いもせずに熟々と言ってくるなんて、どうかしている。 良次の神経を疑うけれど、実際良次の言う通り、初めてのキスも愛撫も気持ち良すぎるのは事実だった。 「ん、ふぅっ…んうっ」 抗議しようとした瞬間、またゆるゆると性器を扱かれる。 扱かれる度にくちゅくちゅと水音が耳を犯す。 もう、絶頂がそこまで来ていた。 「も…、イクッ…!あぁっ…!」 俺は呆気なく良次に絶頂へと導かれた。 俺が放った白濁を拭いながら、良次は笑う。 「気持ち良かった?」  聞かれてあまりの恥ずかしさに、答えられずに顔を背ける。 「でも、まだ終わりじゃない」 「え?」 いつもなら、これで終わりのはずだ。 それなのに、終わりじゃないと言う良次に首を傾げた。

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