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《11》*
「悪い子には、欲しいモノあげないよ?」
まるで、幼い子供に言い聞かせる様に、優しく良次が囁く。
何の事を言っているのか、すぐに分かった。
良次は、素直に言わなければ、中に入れてくれないと言っているんだ。
「ずっとこのままでいいの?」
「……っ」
少し前だったら、きっと何の事か見当もつかなかっただろう。
けれど、良次と繋げる事に慣れてきた身体は素直に反応を示す。
散々柔らかな舌で濡らされた奥が、酷く疼いていた。
「りょ…じ…、良次ぃ…」
だけど、恥ずかしくて、懇願する様に必死に良次の名前を呼ぶけれど、良次は焦らす様に俺の勃起を時折擦るだけだった。
切なくて、後から後から涙が溢れた。
早く、中にいれて欲しい…。
でないと、気が狂ってしまいそうだ。
「すげぇ、ひくついてる…」
良次が切なげに囁く。
「俺の形、覚えてくれたんだな…」
「っ…」
散々焦らされて、もう限界だった。
「舐め…られて…、奥が…疼いて…」
ゴクリと唾を飲み込む。
「も…我慢…できな…から、中…、入れて…」
恥ずかしさにしゃくり上げながらそう言うと、良次が満足そうに微笑む。
微笑む良次はやっぱり格好良くて、胸がキュウッと締め付けられた。
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