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天使の日

 契約成立し、夢のような1週間が過ぎたのにもかかわらず、夢が覚めないことを理解した僕。 劇的に変わった僕の生活……大学に行き、バイトして帰れば寝るという単純作業に出張ホストという彩りが加わったことで、僕は時にはタチ、時にはネコと彼らと戯れる楽しみが出来た。 平凡な僕が非凡な彼らに好かれる意味はお金だと思っていたのに。 『なんにもないからこそ、いろんな色に染めたくなるんだよ』 愛だったんだと今ならわかるんだ。 でも、今日のはちょっとびっくりするよ。  バイト先の先輩のスギヨシが彼女の重い生理痛が心配で看病するからと早退し、2割くらいしか終えてない仕事を負担しなければならず、その上火曜日という最悪な状況になった今日。 いつもでも遅いのに、それよりも遅くなるのは確実。 いつもの半分の休憩時間だけど、間食よりも先に『おいで屋』に連絡をする。 ‘‘帰るのが明日になるかもしれないから、今日は大丈夫です。疲れるから寝るだけで精一杯だから’’ 文章にしただけで彼らに会えない淋しさと本当に終わるかわからない仕事の多さで気持ちが重くなった。 でもな、スギヨシを責めるわけにはいかないよな。 ため息ぐらいは吐かせてもらって、飲み物になっているプリンを一気飲みし、また戦場へと戻った。

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