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第77話

side晴海 凪と同じベッドで眠る…。 …いや、眠れない夜になりそう…。 「一緒に寝てもいいかな…」 小さな子供みたいな事を言ってくるから、おいでと布団を捲った。 嬉しそうな恥ずかしそうな顔をして、布団の中に体を滑り込ませて僕に抱きついてきた。 「俺達は兄弟だけど違うんだね」 「…家族だよ、凪」 辛い過去の上に成り立つ僕らの関係。 でも… 「晴くんが好き…」 「僕もだよ、凪」 凪にキスをする。 ああ、幸せで胸がいっぱいだ。 凪が柔らかに頬に触れる。 幸せのカケラが目から溢れ、そのカケラを凪が唇で掬った。

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