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第179話
いつもより甘えたモードな晴くんは俺の体に腕を回してピッタリとくっついている。
「ありがとう…」
「何?」
「何でもない!」
顔を見られないように俺の胸にしがみつくから、晴くんの髪が鼻に掛かって擽ったい。
「晴くん、いい匂い」
「やだ、汗臭いから」
反対側を向き、急に離れようとするけど逆に捕まえた。
「臭くない!どんな晴くんも俺のだ!」
どんなに気の利いた男でも、魅力あるイケメンでも、誰よりも俺の方が晴くんを幸せにする!
「誰にも渡さない」
すりすりと腕を摩られ、晴くんが俺を気遣っているのが分かる。
「嫉妬はほどほどにしてね」
ぐぅ…その通り…。
「はい…」
磁器のように滑らかな背中。
頬ずりして晴くんの匂いを胸いっぱいに満たす。
「凪…まだ匂ってる?」
「…晴くんを充電してるだけ」
嘘は言ってない。
「俺、絶対に晴くんを幸せにするから。約束する」
「…うん、ありがとう」
晴くんが俺の腕にキスをして、胸にすりすりと頭を擦り付けた。
…幸せ…
一緒にいるだけで…
幸せに満ちる心。
ずっと…
晴くんと二人で…
生きて行こう…
…そう誓った…。
ーおわりー
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