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変わり映えのない日常

「里川、今から生徒会か?」 「あぁ。今日は会議だよ」 「頑張れよ」 俺、里川瑠輝は生徒会長なる役職に一応就いている。 みんな慕ってくれているが。 きちんとやれているか不安でもある。 俺をよく知る友人は大丈夫って言ってはくれている。 「三上って1年生のこと知ってる?」 「三上?」 「そ。外部から来た子なんだけどさ」 「問題児なのか?」 「いや。違うよ」 「じゃあ何?」 「絵に書いたような優等生なんだ。成績はかなり優秀、見た目普通、運動神経はちょっとて感じで」 「へぇー」 そんなに優秀ならよく今まで噂にならなかったな。 「で、その子がどうした?」 「みんながさ最近そういう子を喘せたくなるって言い出してさ」 「まぁ。男子校だし」 そう。 うちは男子校。 表沙汰にはなってないが男子生徒にレイプされたって子が実はかなりいる。 特に中性的な子がターゲットにされやすい。 「で、みんなが変な気になる前に生徒会に入れないか?」 「お前がそう言うとか珍しいな」 「あのな。今までレイプされた子を見てきたけどな俺は可愛そうでならない」 目の前にいる秋山猛(あきやまたける)は去年の後期から風紀委員長をしている。 理由はレイプされる子を減らすため。 本当に同意してならほっとくが。 そうでないなら生徒会が守ってやらなくてはならない。 そのための権力と地位なんだから。

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