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三上遙
「三上ー、一緒に飯食わないか」
「え?ぼくと?」
「うん。三上と話してみたくて。ダメ?」
「ダメじゃないよ!」
ぼくはクラスメイトと一緒に屋上へ向かう。
「俺は 山南義之 。よろしくな」
ぼくたちは友達になった。
…………いや。
なったとぼくが思っただけだったんだ。
「三上って隣町の中学だったんだ」
「うん。父さんが転勤でこの町の方が近いから」
「友達と離れるのは寂しくなかった?」
「え?」
寂しい?
あんな欲望にまみれた目でぼくを見てたやつらを?
寂しくなんかない!
ぼくはむしろ彼らと離れてせいせいしてる。
「大丈夫だよ!」
「そっか。明日さ俺の友達も一緒にいい?」
ぼくは何も考えず返事をした。
まさか山南くんがあんなことをするとは思いもしなかった。
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