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女装コンテスト!?
「女装コンテスト?」
「そ。毎年やってるんだって」
「ごつい奴が女装したりするらしいからある意味楽しいみたいだぞ?」
「三上出ないの?」
「ぼく?」
「うん」
「この間運営委員の2人に頼まれてたでしょ?」
「聞いてたんだ。でも、断ったから」
「そうなんだ?残念」
あの2人には悪いけど、女装はしない。
女装したら最後。
中学の時みたいになるから。
それだけは嫌だから。
「今回の女装コンテスト参加者少ないので各クラスから1人ずつ選ぶことになったので、それを決めたいと思います」
「え、三上でよくない?」
「だよなー」
「三上には断られたからダメー」
「三上だったら優勝できそうなのにな」
「あ、そうそう。女装コンテストだけど優勝した奴のクラスには金一封が送られるそうだ」
!?
金一封?
嫌な予感が……。
「三上ー」
あぁ。
やっぱり……。
「ど、どうしても?」
「どうしても!」
はぁ。
仕方ない。
「いいよ。出るよ」
「三上いいのか?」
「うん」
「……じゃあうちからは三上に決定」
話し合いが終わったあと。
「ごめん。三上借りるな」
「いいよ。三上屋上にいるから」
「うん」
*****************
「ここならいいか」
「駒井くん。大丈夫だよ」
「だけど!」
目の前にいる駒井 くんはぼくと同じ中学校だった。
中学校の時何があったか唯一知ってるんだ。
だから。
ぼくが女装コンテストに出るのを反対している。
「……わかった。その代わり俺を協力するから」
さらに。
駒井くんは付け足すように言ってきた。
山南には任せられないからって。
どういうことだろう?
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