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不器用
「もうすぐ学祭だよな」
「三上たちはもう決まってんの?」
「うん。料理できる奴が何人かいるから模擬店!」
「何の?」
「それは今から決めていくよ」
山南くんたちと友達になり3ヶ月がすぎた。
高校入って初めての学園祭。
『ここの学園祭はね盛り上がるんだよ』って。
山南くんが教えてくれた。
だから。
かなり楽しみでもあるんだ。
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「じゃあお好み焼きと焼きそばに決定!」
「作り方わからないやつは練習放課後にするから調理室に来いよ?」
メニューは多数決だけど。
お好み焼きと焼きそばに決まった。
「三上、山南から」
『練習参加する?』
山南くんがこっち向いてた。
ぼくはうなづいた。
「三上。いつ参加する?」
「ぼくは、ま、毎日参加する」
「へ!?毎日?」
「その、ぼく。不器用なんだ」
あぁ。
やっぱり黙っちゃった。
「ホントに?」
「うん。調理実習で毎回怪我してた」
ぼくがそういうと山南くんは爆笑していた。
「三上ー可愛いー」
「可愛いってぼくは男だって!」
「わかってるけど」
もう!
山南くんは。
それから。
学園祭の準備が本格的に始まった。
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