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第145話 頼むぜ真島

ん~。 灰谷は目を覚ました。 しまった。 真島と話してたのにいつの間にか眠っちまった。 ふわ~。 あくびをしながら起き上がる。 今、何時? すでに窓の外は明るいようだった。 隣りを見れば真島はぐっすりと眠っていた。 本当にこいつ、寝てる時は日頃の口の悪さもなんのその、無防備で女みたいにキレイな顔してるんだよな。 灰谷は真島を見つめた。 節子の言った通り、真島は少し日に焼けたようだった。 あ~あ。日焼け止め塗らねえから。 これから。 オレはこいつに応えてやれるのか。 まあ、なんだかんだカワイく見え始めて来たのは確かだった。 「う~ん」 真島が寝返りを打って股の間に両腕をはさみこんだ。 灰谷の顔がニヤけた。 このポーズ。 まったく変わらねえな、こいつ。 ガキの頃から。 「まあ、末永くよろしく頼むぜ真島」 灰谷は真島の寝顔にささやいた。

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