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第6話
僕が、玄関のドアを開けようとした瞬間。
ガチャ、と空いた玄関。ドアを開けたのは...
「健司...なんで...」
「なんでって...。てか、なんでハルまた泣いとるん...」
『それより、はる。ちゃんと話したいから外出て。』
真剣な健司の顔。
まただ、涙が溢れてくる。だめだ、泣くな、みっともない。
「わかった。」
◇ ◇ ◇
「友達、やめたいんだろ?僕もさ、実はやめたかったんよ。」
でも、僕の[友達をやめる]は健司とは違う理由。
どうせこれが最後だ。健司と会話をするのも。健司を思って泣くのも。なら、いっそ聖なる夜に砕けるのも悪くない。
「は?どういう意味?」
機嫌が悪そうな健司。でも、ごめん。今だけは聞いて。
『僕は...ッ、健司が好きや、大好きやッ!!!!健司が友達やめたいならそうする、追いかけるんもやめる。でも、僕はッ――――――。健司を世界一愛しとる!!!!!!「ハルのアホ!」』
健司が声を被せて言った。
『俺は!お前よりもずっと前からお前の事好きやっちゅーねん!!ずっと好きやった!大好きやった!でも、怖くて言われんかった。やけど最近ハルも俺の事好きかもって思って、昼に告ろうと思って【友達やめよう】ってゆーたのにハルなんか怒るし、やっぱちゃうんかなとか思った。でも...よかったぁぁぁ...。』
何やねん...、そういうことやったんか、信じてよかったんや…。
ありがとう、茉莉ちゃん。僕、本当の意味見つけたで。
『メリークリスマス、春人。こんな俺で良かったら付き合ってください。』
気が付けば日付は変わっていた。
ありがとう、サンタさん。最高のプレゼント、僕はあなたからいただきました。
【告白する勇気】をどうもありがとう。
「メリークリスマス、健司。こんな僕でよければ宜しくお願いします。」
大好きな人に大好きと叫べた聖なる夜、僕の世界は一変し、今まで以上に輝きだした。
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