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始まりの恋文 

親愛なるあなたへ 初めてお会いします。私の名前はルーカス。イングランドという国から来ました。 私は男です。だけどあなたに恋した。だから手紙を書きました。日本ではこれを恋文と呼ぶと知ったからです。 私は名前も知らないあなたをひと目見て好きになりました。あなたはとても美しい人。髪も肌も指も綺麗。絵よりも人形よりも美しい。この場所にいるはずなのに、居なくなってしまいそうなのが怖かった。だけどあなたに会えた時間はとても幸せになります。その幸せな時間を長く感じていたい。あなたも私と同じくらいの幸せがあってほしいと思います。あなたの幸せを教えてください。もし私にできる事が在れば私はそれをします。 あなたはいつも何を見ていますか。宝石のように黒い目も綺麗です。だけどあなたに見てもらえないのが苦しい。いつも何処か遠くを見る目に私を映して。お願いします。 低く澄んだ声をもっと聞いていたいです。あなたの声は他の人よりも特別です。私の心臓をうるさくします。 笑った顔が見たい。もし笑えない理由があるなら私があなたを笑顔にしたい。私が見るあなたはいつも笑わない。でも今のあなた、私が好きになった人です。宝物みたいです。 私はずっと日本に居られない。でもあなたを見ている時間は私の大事なものです。ずっと忘れません。でも見ているだけでは足りない。大好きな気持ちが溢れて夜も眠れなくなる。仕事中もあなたを探してしまいます。だからこの気持ちをあなたに言いたくなりました。 無礼もあなたが怒る事も分からない。もし傷つける事を言ったらごめんなさい。私はあなたへの愛を書きました。どうかそれだけは誤解しないでください。 最後まで見てくれてありがとう。あなたを愛しています。 ルーカス

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