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第1話

窓から射し込む朝日で目を覚ました。 頭痛てぇ……完璧に飲みすぎだな、これ。 そう思いながら、俺は痛む頭を押さえて体を起こす。 その時、ふと違和感に気付いた。 明らかに俺のとは違う息遣い。 俺のとは違う体温。 俺は恐る恐る横を見た。 「……は?」 そこには見ず知らずの人間が寝ていた。 俺は慌てて、思わず後退る。 その拍子にベッドから落ちてしまった。 体を打ち付けて痛い。 ただ今はそんな事はどうでも良くて、俺はもう一度ベッドの上を確認した。 そっと覗いてみると、確かに誰か寝ている。 誰だこいつ!? てか、なんで俺のベッドに寝てるんだ? そう思って俺は、ベッドに寝てる奴の顔をまじましと見る。 やっぱり見覚えがない。 は?え、どういうとこだ!? 確か、昨日の叶と飲んでて…… 途中で孝太が合流して……? 夜中まで飲んでて、その後は………?? 俺は必死に記憶を辿る。 でも、肝心なところは覚えていなかった。 なんで肝心なところは覚えてないんだよ!? そう思って俺は、頭を抱えた ……でもここに居るってことは、俺が連れて来たんだよな? 俺はもう一度そいつに視線を向ける。 ……てか、こいつ男?女? そう思ってそいつの顔をよく見てみるけど、中性的で区別が出来ない。 年齢は高校生くらいか? そんな事を考えてると、そいつが目を開けた。 その瞬間、パチッと目が合う。 俺は一瞬身構えてしまった。

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