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第8話

「行ってらっしゃい」 「うん。行ってきます」 この毎朝の挨拶も凄く新鮮で朝から雨にも関わらず心は晴れやかだった。 帰宅すればおかえりとはなちゃんが迎えてくれて美味しいご飯も用意されてた はなちゃんは家事全般を完璧にこなし無駄もなく俺の部屋はいつもキレイだった。 ただ眠るときはなちゃんは毎夜毎夜ベッドに乗るのを躊躇う。眠りも浅いみたいで魘されては起きることを繰り返していた。 「はなちゃん。はなちゃん。大丈夫?」 「ごめん…また魘されてた?」 「うん。怖い夢見た?」 「そんなとこかな…ごめんね。」 「別にいいよ。抱き締めて寝よっか?」 そういえばニコッと笑ってギュッと抱きついてくる。 この行為が凄く可愛くて胸がキュンと鳴る。抱き締めて眠ると魘されることも少しだけ緩和されるのかほんの少しだけ長く眠れるようだ たった数日だけど俺の仲ではなちゃんは特別な存在になってた。 はなちゃんはいつもにこにこしててその笑顔を見るだけで仕事への憂鬱や疲れも吹き飛ぶような感じがした。 はなちゃんがいるだけで家の中が暖かくて特別な場所になった。 はなちゃんとの時間が俺の幸せになってた

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