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第10話
帰宅していつものようにキッチンに立って料理する。
休みのときのこれはとても大切な時間だ。
一緒に食事して一緒にテレビ見て流石に風呂は別々だけど同じベッドで…
今日は決めてた。俺の気持ちを伝えるって…はなちゃんはどう思うかな?きっと嫌われてはないはずなんだけど…
「ねぇ。ほしちゃん」
ベッドで先に口を開いたのははなちゃんだった
「何?」
「ここに置いてくれてありがとう」
「こちらこそいてくれてありがとうだよ」
「あのね…居候させてもらってる身で何だけど…俺…ほしちゃんのこと…好きになっちゃったみたい…だから…ここ出てく」
「は?どうして出ていくの?」
「これ以上ここにいたらほしちゃんのこと離せなくなっちゃいそうだから。ほしちゃんは結婚を考えた相手もいるんだから女性が好きでしょ?それなのに俺がここにいたら彼女さんつれてこれなくなっちゃう」
「あぁ!あれ?言ってなかったっけ?俺の元交際相手男って。俺同性しか好きになれないんだ…」
「そうなの?」
「うん。気持ち悪い?」
「ううん。だから言ってるでしょ。君が好きだって。気持ち悪いわけないよ。でも結婚?養子に入れるってあれ?」
「え?数年前に同性婚も認められたでしょ?」
「え?」
「もう十年以上前に認められたじゃん。知らなかった?それに男でも妊娠できる薬も開発されたんだよ」
「えぇ!!」
「でさ…その…俺のこと好きって…」
「あ…うん」
嬉し過ぎて思いっきりはなちゃんを抱き締める。
「ほんと?俺もはなちゃんが好き!ずっとここにいて?俺のパートナーになって!」
「うそ…うそ…」
「うそじゃないよ。ねぇ。キスしてもいい?」
「ん」
二回目のキスははなちゃんの涙の味がした。
そして順調に仲を深めていった。そんなある日
「暁」
「お疲れ様。何?」
「ねぇ…俺のことまだ好きでしょ?」
「は?」
「あのねぇ。美園さんね完璧な人で俺には勿体ないって感じなんだけどね、セックスが淡白で面白くないし満足できないの。だからさぁ、久しぶりに抱いてよ」
「は?嫌だわ」
「いいじゃん。お前も溜まってるでしょ?この間見たよ。他の男といるの。見た感じまだやってないっしょ?明星はエッチ大好きなのにね」
「おま…何言ってる。俺はお前と2度と関係は持たない。」
「そんなこと言わないでよ」
「ふざけんな!どれだけ俺が!!」
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